和風ミニハンバーグをおろしポン酢で

小さいときに実家の晩ゴハンに登場したハンバーグはたまに作る。
繋ぎにはパン粉を牛乳大さじ2杯に浸して混ぜ、玉ねぎは飴色になるまでよく炒めて、キャッチボールをしながら形をつくり、食べるときにはケチャップととんかつソースを混ぜて上からかけるヤツだ。
それとは別に、ラム肉のミンチで中近東風コフタも作ったりする。

今回は、わたしには酒のつまみ、母には晩ゴハンという和風ミニハンバーグにしてみた。日本には牛豚挽き肉などという便利なものがあるので、こちらを購入。

DSC00086 玉ねぎはみじん切りにして飴色になるまで炒め、広げて冷ましておく。この間に挽き肉をボウルに入れ、塩コショウし、ショウガのすりおろしを加え、卵を2個、牛乳はたっぷり…いや、たっぷりと言っても挽き肉が浮くほどではない。手で全部こねてみて、かなり柔らかく感じるくらい。繋ぎにパン粉は使わない。そのための卵2個、たっぷりの牛乳だ。

何しろ柔らかいので、ゴルフボールぐらいにそっと丸め、キャッチボールもしない。片栗粉をまぶしてから、オリーブオイルを敷いてフライパンにそっと置き、ほんの少し押し付けるだけ。フタをして焦げ目がついたら、裏返して透明な汁がふつふつと湧き上がってきたら出来上がりだ。

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大根おろしをたっぷりのせて、ポン酢をかける。箸で切れるくらいふわふわと柔らかい。中から肉汁がどっとにじみ出る。

それを頬張りながらウーロンハイで至福の晩ゴハン。

 

長ナスの甘酢炒め

母が行く病院の隣には小さな八百屋がある。
いつもの腰と膝の治療なので、わたしがついていかなかったためか、母は長ナスと枝豆を買ってカートのポケットに入れて帰ってきた。ここずっと買い物らしきものに行けなかったので、どうにも何か買いたかったらしい。

さて、長ナス。
実はこれは前日に見たテレビ番組で紹介していたもので、東京生まれ、東京育ちの母が生まれて初めて買った長い長いナスだ。わたしも初めて見た。東京では小さなナスが一般的で、関西では珍しくもなんともないこの長ナスが売られているのは珍しい。
あんまり珍しいので、つい千円札と記念撮影。

DSC00088 切ってみると、普通のナスよりちょっと種が多いかな、というぐらい。これを輪切りにして片栗粉をまぶし、たっぷりの油で炒めてから、醤油、みりん、砂糖、玄米酢で汁気がなくなるまでからめた。ちょいと煎りゴマをふって出来上がり。

DSC00089片栗粉を振ったので、形が崩れることもなく、さりとて中は柔らかく仕上がった。
口に放り込むと、油を多めに使ったにもかかわらず、意外にさっぱりとしていてこの暑くジメジメと湿気の多い季節にとても良く似合う。

 

治外法権を持つ自転車という乗り物

ここ10年以上ほとんど1年に1度2週間しか滞在しない東京だったが、母の介護のおかげで6週間になろうとしている。

これだけ長く滞在していると、街に出て気になるのが自転車という乗り物。
オーストラリアやヨーロッパでは自転車は基本的に「車両」の範囲に入るので、自転車専用の道路がある場合以外は自動車道路を走り、交通規則もそれに準ずる。道を曲がるときには、曲がる方向の手を挙げるのも規則だ。もちろん一方通行路に侵入することはできないし、信号が赤なら止まるのは当然。ひとを乗せることは禁じられているし、自転車用ヘルメットをかぶらなければ罰せられる。

そして、そのどれもが東京の自転車には当てはまらない。

商店街の小さな交差点では、信号が自分側では赤なのに、青の横断歩道を渡るひとびとの「間を縫って」自転車がすり抜けていく。
ひとを器用に避けながら歩道を全速力で走り抜ける自転車の高校生もいるし、曲がり角でいきなり曲がって、歩いているわたしにぶつかりそうになった女性もいる。
一方通行の道路でも車を避けながら反対方向に向かって進む自転車は多く、誰も気にも留めない。

スーパーの入り口では、いつも白髪のガードマンが入り口を塞いで駐車した自転車を辛抱強く並べ直している。

何より驚くのが子供を乗せるシートまで売っていることだ。
前のカゴに子供用シート、後ろの荷台にもうひとつの子供用シート。もちろん、母親もふたりの子供たちもヘルメットなどかぶっていない。急ブレーキでもかけて自転車が倒れたら、子供たちの頭がコンクリートに打ち付けられるという危険が想像できないのだろうか。
先進国ではまず見ない光景だ。自転車は「ヘルメットをかぶってひとりで乗る乗り物だ」と法律に記載されている。

地下鉄の駅の周りには週に何度か「放置自転車監視パトロール員」が出るが、いれば自転車はなくなり、いなければまた通行人を阻むように何台も駐車されている。まるでイタチごっこだ。

今日も横断歩道で信号が青に変わるのを待っていたら、横にすっと止まった自転車がある。何気なく見ると、その前のカゴには路上放置自転車の注意チケットが留めてある。それを堂々とつけたままにしておくことさえ気にならないらしい。

いやはや、自転車は日本では「治外法権」というステータスを持つ乗り物らしい。