がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

和風になった麻婆豆腐

実家の母の台所にはレトルト食品や冷凍食品が多い。温めるか、材料を炒めて和えるだけの簡単料理。腰と膝の弱い母には、すでに長時間台所に立つことなど不可能だからだ。
ただしこれらはかなり塩分が高いので、わたしがいる間だけでも使わないようにしている。

さて、今晩は麻婆豆腐だ。前回の滞在でいつも使う調味料は少し買っておいたので、甜麺醤も豆板醤もある。材料はすでに冷蔵庫にある。豚ひき肉も解凍しておいた。

まずフライパンに油を熱し、ニンニクとショウガのみじん切りを炒めて香りを出す。そこにひき肉を入れてパラパラになるようにほぐし、甜麺醤、豆板醤、酒、醤油で味つけをしながら、鶏ガラスープの素も振りかける。
ひと煮立ちしたら、豆腐の賽の目切りとネギのみじん切りを加える。再度煮立ったら片栗粉でとろみをつけた。

mapohdofuそして…今まで忘れていた最後のふたつのものに気づく。唐辛子と花椒だ。
あのきりっととした辛さは潰した花椒でもたらされるので、これがなければ麻婆豆腐ではないと言っても過言ではない。パースでは中華食品店かベトナム食品店に行けば必ずある香辛料だが、実家の近所の店ではまず見かけたことがない。母になるべく優しい食事を、と心掛けているので唐辛子も買っていない。残念。
仕方がないのでもうすこし豆板醤を足してみたが、キッコーマン醤油を入れたこともあり、ピリリ(唐辛子)とキリリ(花椒)のない麻婆豆腐はなんだか和風の味になってしまった。

wakame_namuru小鉢で添えたのは、わかめともやしとキュウリのナムルだ。
キュウリは塩もみし、もやしはさっと茹で、わかめは戻しておく。ボウルに全て放り込んで塩コショウし、だし汁を加え、ごま油をふりかけ、炒りごまをたっぷりと振りかけて、後は手でガシガシと混ぜる。

kabuduke旬のかぶは薄切りにして塩、みりん、わさびを振りかけて揉み込んだだけ。かぶの葉ももちろん電子レンジでしんなりとさせてから小口切りにして加えた。昨日沢山作っておいたので、今日もまた出してみる。うん、箸休めにちょうどよい。

図らずも、中国、韓国、日本、三国一体の変な組み合わせになってしまったが、これに炊き立ての白飯を添えたら立派な晩ゴハン。和食では一汁三菜を心掛けているのに、今日は晩酌をしているため「これも汁だよね」と強引に母を納得させた。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です