いつも行く中華料理屋は車で3分もかからない。ここで食べる週末の飲茶は美味しくて、繁華街までわざわざ出て行って駐車場を探しまくるほどのこともなくなった。
特に小籠包の美味しいことと言ったら。
他の飲茶で注文すると、汁がすでに外に出てしまって萎んでいるものが多いのだが、ここのは違う。そおっとくっついている部分をはがして、ひとつ丸ごと口にいれる。さてゆっくり噛んでみると、じゅわっと汁が口中に広がるのだ。この肉汁は至福。
しかし、考えてみたらこの店で夜のアラカルトメニューを試したことがない。いつも飲茶だけでは芸がないと思い、友達を誘って昨日の晩出かけていった。
飲茶の賑わいとは少々違って、やはり夜の中華料理屋はゆっくり食事を愉しむグループが多い。わたしたちは二人だけだったので、頼めるものは限られている。結局炒めもの2種と、わたしの好きな麻婆豆腐に決まり。食事は持ち込みだけだったので(酒販売の法律のウルサイ西オーストラリアでは、酒を扱っていないが持ち込みを許す店が多い)、プーアール茶を頼んだ。
鶏肉と野菜の炒めもの。
麻婆豆腐。
シーフードのXO醤炒め。
全体的に味が濃いが、確かに素材も良いし、やっぱり美味しい。麻婆豆腐は他の中華料理屋で食べるより、少々辛めでわたしの好みだ。特にXO醤は高級なものを使っているらしく、細かいホタテ貝柱が沢山入っていて風味がある。
白飯は、安い中華料理屋だと「昼に炊いたものを保温していたヤツ」が出ることがあり、これはハッキリ言って、夜のアラカルトメニューで出すシロモノではない。
ここのご飯はふっくりとしていて、絶対さっき炊いたばかりだね、というものが出てきた。
サービスも迅速で、行き届いている。
こちらパースの中華料理屋のサービスは、仏頂面と最小限の言葉で構成されているのが普通で、このレストランも例外ではない。だが、わたしはヘンに親しげなウェイトレスよりは、隅々まで気のつく仏頂面のほうがはるかにいいと思っている。
近所の店は引っ越してきた6年前からシラミつぶしに試してきたが、このごろではこういうきちんとした味を提供してくれる店が増えたので、本当に嬉しい。