調べてみたら、MortonBayBugには日本名もあった。「ウチワエビモドキ」と言うんだそうな。海老のような、はたまた小さなロブスターのような、不思議なシーフードの一種だ。冷凍だけれど二個しか残っていなかったので、使い切ってしまおうと思う。海老は、もちろん新鮮なやつだけれど。
パスタは、行きつけのイタリア食材屋で買ってきたホームメイドのタリアテッレだ。これは、実際に大きな機械からニョロニョロと出てきていたのを買った。こうした新鮮なパスタは、茹で時間が短いので気をつけなければならない。
実は、このパスタはものすごく速くできる。始めてから出来上がるまで、たぶん十五分もあれば十分かもしれない。
まず、最初に大きな寸胴なべにたっぷり湯を沸かす。その間に、切るものを全て切る。殻を剥いた海老とモートンベイバグはまだ冷蔵庫の中だ。これは、猫のゆきちゃんがキッチンカウンターから「熱心に」見下ろしているため。
ニンニクを1−2片ぐらいアラみじん切り、生唐辛子は小口切り、レモンの皮も削るというよりジャガイモの皮を剥くようにしてから、みじん切りに。
日本ではイタリア語の「ルッコラ」のほうが有名だが、こちらではロケットという野菜。胡麻のような風味で、サラダに使うことも多い。これを、ざっと水で洗ってざるにあける。
準備万端整って、大きなフライパンにたっぷりとオリーブオイルをたらす。ニンニクと唐辛子が香り立つまで炒め、海老とモートンベイバグを入れて炒める。ここで、タリアテッレが寸胴なべの熱湯に沈む。フライパンだろうが、寸胴なべだろうが、同じ菜ばしでかき混ぜるのはいつものこと。フライパンのシーフードがふっくらとしてきたら、塩コショウ。そして、レモンの皮もここでパラパラと加える。
さて、ここに登場するのが秘伝の海老エキス。いや、秘伝はちょいと大げさだね。単にタイ産やらベトナム産やらの殻付エビがものすごく安い時に大量に買ってきて、グラグラと煮ておいただけなのだ。濃いねっとりとしたスープ状のものを小分けにして、冷凍してある。これを、大さじ三杯ぐらいだ。ふつふつといったら、ルッコラを上から大量に加え、静かに混ぜる。タリアテッレはもう茹で上がりだから、これをザルにあけ、すぐにしんなりとしたルッコラの上に。火を止めて、さらっと混ぜ合わせ、上からたっぷりとレモン汁をかける。これで、おしまい。
本当はすぐにほおばりたいところだけれど、涙を飲んでそそくさと写真撮影した。
ソースも何もないシンプルなチリオイルのパスタだが、材料がいいだけに、もう香りを楽しんだだけでお腹がぐうと鳴る。海老エキスのしみたタリアテッレを甘くて歯ざわりのいいモートンベイバグとぷりぷりの新鮮車海老にからませて、食べる、食べる。
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>秘伝の海老エキス
これが肝なんでしょうね。
団扇エビはこちらでもときどきスーパーにあるのでつくってみたいな。
さて秘伝の海老エキス、これをどうするかです。
悩むな。
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秘伝じゃないですから(笑)、安い小エビが殻ごと売っていたら、買ってグラグラと煮詰めてみてください。アタマも尾もいれて、できれば解体してからだエキスがかなり流れ出ると思いますよ。内蔵の味がいいんですよね、これ。冷凍しておけば、いつでも使えます。たぶん海老焼きそばでも使えそう。
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よいことを教えてもらった!
さっそく明日、スーパーをのぞいて見ましょう。
しかし、海老は日本じゃ冷凍の輸入物でもけっこうします。
タイで昔食べた海老は美味かったな。