秋も深まったパースでは、最高気温22度という気持ちのよい日々が続いている。朝は少々ひんやりとする10度から11度で、軽いジャケットなしでは肌寒い。
学校の帰りに寄ったスーパーの魚屋の前で、今晩はフィッシュスープにしようと決めたのは、何となく温かいものが食べたくなったからだ。
題して「カリブ海風フィッシュスープ」。
どこがカリブ風なのか、たぶんナツメグとサツマイモが入っているからかな、などと解釈しているが、レシピは一度作っただけなので記憶がたよりない。まあ、計量がイイカゲンなのがわたしの料理の基本(もちろんパイやパンの粉はきちんと計るけれど)なので、気にしない気にしない。
まずトマトを湯むきしてから種を取り除いて、ちょんちょんときざむ。続いて、セロリ、玉ねぎ、チリをやはり同じくらいの大きさにきざんでから、オリーブオイルを熱した深いフライパンでじっくり炒め、ナツメグをがりがりとけずってふりかけ、ついでにオールスパイスもぱっぱっぱっ。
ここに先ほどのトマトを加え、上から野菜コンソメをどぼんとかけてしばらく煮ると、いやいや、いい匂いがしてくるではないか。そしてあまり長く煮るとカタチがなくなってしまうサツマイモの乱切りを加え、約15分ほど。実は、こちらのサツマイモにはあまり甘くなくて身がオレンジ色の巨大なものがある。今回使ったのは、こちらだ。
最後に加えるのは、魚の小さな切り身をいくつか、帆立貝、海老、そしてムール貝。こちらはあまり長く煮ると固くなってしまうので、ムール貝が開くまで待つこと4分。後は味を見ながら、塩コショウを適当にしてオシマイ。
ふんわりと香るナツメグと魚介類のエキスが、じっくりと煮込んだ野菜のスープに混ざり合って、ウロ覚えのレシピにしては美味しく出来上がった。こういうちょいと時間がかかるスープなんてのも、涼しくなってきたこの季節には大変よく似合う。