がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

内視鏡検査の準備はツライ

どうも胃が痛い。
痛いというより「胸焼け」だ。胆嚢がないからかな、とも思ったが、それにしても段々ひどくなる。主治医に相談したら「じゃ、内視鏡検査をしましょう」ということになった。胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査のセットだ。

こちらでは、こうした検査にメディケアと呼ばれる国民保険を使うと、公立病院になるが完全無料だ。ただし、主治医の紹介状がいるし自分では検査日を選べないし、ヘタをすると半年ほど待たされる。民間の個人保険を使うと、すぐにやってもらえるし私立病院も選べるが、差額は1万円ほど自己負担だ。

そんなわけで、今回も国民保険を使って病院からの連絡を待った。
6月半ばに主治医が紹介状を書いてくれて、病院から電話が来たのは6月末だ。早い。その場で検査日を決めて、8月17日の午前中ということになった。「お腹がすくから午前中に」とお願いして看護師に大笑いされた。
メールで確認が来たのはその日のうちだ。

以前大腸内視鏡検査をした病院とは何という違いだ。その病院では、電話がかかって「わたしがパースにいない期間(つまり学期休み)」を伝え、「じゃ検査日が決まったらこちらからまた連絡しますから」と電話を切られた。
電話がかかってきたのは半年後。「申請書が残っているけどまだやりたいですか」と来た。結局検査が行われたのは、医者が紹介状を書いてから9ヶ月後である。こういうこともある。

さて、検査前には看護師による電話インタビューがある。いわゆる簡単な病歴などの質問だ。アレルギーはないか、持病はあるか、歯は全部自分の歯か、家族の病歴は、などの質問を山ほどされ、開放されたのは30分後だ。それが7月28日のこと。

余談だが、手術のたびに「ネイルは絶対ダメ」と言われるのが日本では普通らしいが、今回看護師に質問したら「ネイルってジェルポリッシュのこと?それだと自分じゃ除去できないものね。足はどう?」「冬なので(見えないから)やっていません」「それなら手だけね、ならかまいません」とのこと。

その後メールで検査前の準備の書類も渡された。5日前から、ナッツ、種、白米以外の穀物、コデインが含まれる薬、繊維が含まれるサプリ、繊維質のシリアルなどは全てダメ。
そして2日前には本格的に食事が制限される。炭水化物は白飯、白パン、プレーンクラッカー、パスタ、コーンフレーク、麺のみ。タンパク質では鶏肉、サカナ、豆腐、ツナの水煮缶のみ。ミルクもカッテージチーズもOK。などなど。野菜は全てダメ。ソースもバターも油もダメ。使っていいのは塩のみ。

前日は絶食日だ。
ソフトドリンク、ブラックコーヒー、茶、コンソメのみ。これは辛かったが、さらに辟易したのは、午後から2時間毎に1リットル飲む下剤飲料、計3リットル。甘いレモンジュースのような味だが、絶食中に大量に飲むにはかなり強い意志を必要とした。トイレには15分置きに通わなければならず、学校はもちろん休んだ。授業をしながら何度もトイレに走っていくなんて、考えただけでゾッとする。
まあ、それでもこれは無料のデトックスのようなものだと自分に言い聞かせてみる。腸内が洗い流されてきれいさっぱり何もないのだから。

次の日起きてから、水を一杯だけ飲む。
シャワーを浴びてこいと言われているので、さっと浴びて髪を洗い、ドライヤーで乾かした。化粧はなし、アクセサリーもなし。鏡に映っているのは、絶食でげっそりした顔。低血糖になっているのか、ぼんやりした頭で支度だけして、さあ出発。

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