飲み友達が初めてわたしの家に来るので「何か作ろうかな」と思ったが、食べに来るというより彼女とは「飲んでつまんでおしゃべりをする」のが常なので、一度座ったら立ちたくない。来る前に作っておけるものをとりあえず選んでみた。
まずは定番の生ハムとソプレッサ・サラミ、酢漬けキュウリ、オリーブ、ハバネロペッパーのクリームチーズ詰め、そしてこれだけは自分でささっと作ったマッシュルームとにんにくのソテー。中火でスライスしたにんにくをじっくりと色が変わるまで炒めてから、ざく切りのマッシュルームを加えて塩コショウし、最後にパセリをちらしただけ。
こちらはチーズの盛り合わせ。
左がJarlsberg(ジャールスバーグ)チーズ。穴が開いているのが特徴でノルウェー産だが、こちらオーストラリアではスイスから来たと信じているひとが多い。ハードチーズの中では柔らかいほうで、マイルドな味だ。右は味の濃いヴィンテージ・チェダーチーズ。熟成が長く、ぴりりとした苦味のある独特の味わいで、チェダーチーズと言ったらわたしはコレだ。手前はブリー。カマンベールよりマイルドで食べやすいソフトチーズだ。その後ろの真ん中がペコリーノ。今回買ったのは粒コショウ入りのもので、この中では唯一の羊の乳から作ったハードチーズ。向こう側にある茶色い「物体」は洋梨のスパイシーペースト。甘いペーストで、これがまたチーズによく合う。ザクロの実はウチの前庭の木から。色が鮮やかなので、パラパラと振りかけてみた。
そして、野菜ひとつめは、カリフラワーとアンチョビのサラダ。
固めに茹でたカリフラワーをひとくちサイズに切って、みじん切りにしたアンチョビ、オリーブオイル2、白ワインビネガー1の割合で和えて、イタリアンパセリを散らした。
野菜ふたつめは、トマトとブロッコリーのサラダ。
ブロッコリーは茹でて、チェリートマトは半分に切り、粒マスタードとメープルシロップを半々ずつ、そしてマヨネーズを多めに足して和えた。蜂蜜がなかったのでメープルシロップにしてみたが、こちらのほうがさっぱりとした味付けになった。
わたしの分量は「舌で舐めて足す」といういいかげんなものだが、自分で美味しいと思った量がそのひとの「味」なので、これでいいんじゃないかと思っている。どちらもものすごく簡単にできるサラダだが、何もないときでもこんなふうにささっとできるので、いくつか持っていると便利だ。
本当はそのあとに先月作った「ホロホロになるまで焼いた豚肉とトマトソース」というのを解凍してパスタを出すつもりだったが、すでにお腹がいっぱいになってしまった。ワインもふたりで2本以上飲んだしね。
まあ、臨機応変ということでその日はお開きになった。