がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

ガレージが開かないよ…

金曜日の晩、帰宅して自動のガレージドアを開けようと車中のリモコンを押した。ガ~ガタン。地上から20センチぐらいでいきなり止まり、そのあとは開けても閉めてもその20センチ以上に行かない。

すぐにガレージショップに電話をしたのが5時10分。もちろん留守電で「土曜日は午前中だけ開いてるよ」とのこと。まさかその日のうちにやってくれるわけはないだろうなあと思ったら、案の定土曜日の8時ぴったりに電話をしたわたしに「いや、今日開いているのは店だけで、ガレージ修理のほうは月曜日から金曜日まで」と言う。それでも「せめて修理担当のひとに話させてくれえ」と食い下がったら10分ぐらいしてその修理のひとから電話があった。
一応どんな状態かを訊くのでガレージまで行ってその説明をしたら、引っかかっているだけではなくどこか故障しているかもしれないとのこと。その間中、赤ちゃんの泣き声がしていて「すみません、子守り中なんで」と言う。ははあ、土曜日は子供とお留守番で、オカアチャンは買い物に行ってるんだろう。
とにかく、月曜日の朝一番に店のほうから電話してその日のうちに修理できるから、というのでやっとこちらも納得して電話を切った。

月曜日はちょうど授業のない日だったのでラッキーだった。
午後になってやってきた修理の男性は、土曜日の電話の声の主だった…がものすごく若い。去年高校を卒業しました、という風情だ。ひょろりと細くてスベスベのほっぺたなんかバラ色である。だが、待てよ、昨日は子供の泣き声までしていたのだった。

ガレージドアは「手動でも開かない」と言っておいたが、彼が開いている部分に手をかけてぐいと引き上げたら、するすると持ち上がって完全に開いてしまった。つまり、わたしの力がなかったわけで、引っかかってはいなかった。

そして、すぐに「ああ、コレだ」と言ったのはちょうどドアの真上の部分。ドアをぐるぐると引き上げる鉄製のスプリングのひとつが真っ二つになっている。

「ひとつだけでも取り替えられるけど、年数を考えるともうひとつのほうも遅かれ早かれダメになるから、両方共取り替えたほうがいいかもしれませんねえ」

というわけで、結局両方共取り替えてもらうことに。
仕事は取り替えるだけなので早い。1時間もかからずにまたドアが開くようになった。

このスプリングには一度引き上げるごとに150キロもの負担がかかるので、古くなればこんなふうに真っ二つになることが多いそうだ。
手前が古いほうの真っ二つスプリング。もうひとつのは、まだ壊れていないけれど一応取り替えてもらったスプリング。どちらも新品と比べるとかなりくたびれている。

費用は日本円にして約4万円。安いのか高いのかわからないが、それにしても今回月曜日の休みの日にやってもらえてラッキーだったし、何より車が中に入っていなかったのは不幸中の幸いだ。「手動で開けられるようになっている」とはいえ、わたしの背丈と力ではとても持ち上げられないからだ。買い物にも行けないところだった。

車だけではなく今度はガレージそのものか…とため息が出たが、そりゃ10年以上同じ家に住んでいたらあちこちガタが来るものである。

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