がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

マグロとブリームの刺身変化二種

これだけ暑いと料理もなあ、と思いながら、いつものショッピングセンターを歩いていたら、魚屋の中国系「オニイさん」がニコヤカに挨拶してくれた。
いや、いきなり「魚屋の中国系オジさん」が若返ってオニイさんになったのではなく、数年前から新しくひとを雇い入れたらしい。これがまた感じのいい青年で、魚のこともよく知っている。オジさんの奥さんに「ねえ、この魚サシミにして食べても大丈夫?」と訊くと、必ず彼を振り返って念を押しているくらいだ。
火を使いたくなかったので、「今日はどれがサシミで食べられますか?」と訊いたら、即座に「マグロとブリーム」と答えてくれたので、それぞれ一切れずつ買った。
ブリーム(Bream)というと淡水魚だと思う日本人がほとんどだかが、こちらオーストラリアでは海水魚だ。Sea Breamとも呼ばれるが、オーストラリア産のものは丸のまま売られていることが多い。豪快にオーブンでロースト、なんてのはこの魚だ。タイでもよく見る。
切り身にしてあるものは外国産の冷凍物が多いが、この魚屋は実ははっきりとしたポリシーを持っていて、オーストラリア産の魚しか売らない。だから、サシミで食べられるようなブリームの切り身が手に入るわけだ。
さて、ふたつの切り身をふたつの違ったソースで酒のツマミ、違った、晩ゴハンにしようと思う。
まず、マグロ。
ソースは醤油、黒酢にタマネギの極小さなみじん切りを加えて混ぜ、塩、砂糖、粉カラシ、胡麻油、カノーラ油の順に加えておしまい。マグロはサイコロ切りにしてサラダとともに。

ブリームのほうは薄切りにして、カルパッチオに。肉はさっぱりとした甘味があるので、香辛料と言えるものは使わない。フェンネルが甘くすがすがしい香りを添えてくれるからだ。
時期的にとても小さいそのフェンネルは丁寧に薄切りにして魚に添える。そして、上からはパラパラとその葉の部分を散らし、バージンオリーブオイルとレモン汁を半々にしたものをかけて、塩コショウで味を整えた。

どちらも変わりソースで、ワサビ醤油で食べるよりは白ワインに合う。
こんなふうに、刺身にできる新鮮な魚の切り身が手に入るのが、あの魚屋のいいところ。おかげで、日本では食べられないような様々な白身魚の刺身を楽しめて、実はとても気に入っているのだ。

3 COMMENTS

さすらい

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がびさんはじめまして。
パース在住の方のブログを検索して、たどり着きました。
いろいろおいしそうなお料理がたくさんで、とても楽しく読ませていただいたのですが、
お魚(お刺身)関係の記事に出て来る「中国人の魚屋さん」というのはどこにあるのでしょうか。それがどうしても気になって気になって...(笑)、教えていただけると嬉しいです。
私はブログ中にもあったLowley’s bakery cafe から車で5分の街に住んでます。

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がび

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コメントをいただいたのに、猫騒動にかまけて全然見ていませんでした。ごめんなさい。
さて匿名コメントだったのでお名前は書きませんが、わたしが常連の中国人の魚屋はVictoria Park Centro ショッピングセンター(Woolieが入っている所です)のRed Finです。ここの魚は高いけれど品質は最高です。パースの高級中華料理屋多数に卸しもやっています。

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コメント人

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がびさん、魚屋さんの情報ありがとうございます。明日にでも早速行ってみたいと思います。最近魚を全然食べてないので楽しみです。
暑い日が続きますが Have a nice weekend!!!
PS 前回コメントした時の名前を忘れてしまいました...ごめんなさい 汗

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