がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

鮭のソテー、豆鼓ヴィネグレットソース

昨日日曜日には、久しぶりに日本人の友達が寄ってくれた。
わたしが一月にタイからこちらに戻ると同時に、日本に長期里帰りしてしまった女性だ。ずいぶん会っていなかったので、戻ったと知らせてくれたのを機会に夕食に招待した。

土曜日にはもう彼女が来ることがわかっていたので、魚屋を覗く。鮭のアラが大量に積んであって食指をそそる。が、ここ数日の35度前後の気温では、そんなもの使ってアラの味噌汁を作ろうかと考えるだけで汗がふきだす。

20060320「タスマニア産の新鮮な鮭だけど、今日のはアブラがのっていて美味しいよ」
いつものように、顔さえ見なければ完璧なオーストラリア英語が横から飛んできた。ひょいと振り向くと、中国系の丸顔がニコニコと微笑んでいる。この店の主人だ。
そうか、だからこんなにたくさんアラが出たんだ、と指差されたほうを見ると、フィレにした部分が美味しそう。さっそくふた切れ買った。
暑くてあまり火を使いたくない。びりびりと辛いのもちょっとなあ。

こういうときには、さらっとしたソースをかけるだけにして。たっぷりのオリーブオイルをフライパンに熱し、鮭を両面じっくりと焼く。新鮮な鮭を使うときはミディアムにして、真ん中がほんの少し赤みを帯びたピンク色くらいのほうが美味しい。
焼けたら、このオリーブオイルに今度は香りの強いバージンオリーブオイルを足す。そこにつぶしたニンニクとあまり辛くない鷹の爪のみじん切りをぱらぱら。豆鼓(トウチ)は塩漬けにした黒豆だが、風味がよいのでこれもぱらぱら。醤油とレモン汁を一個分たっぷりといれ、ささっと混ぜ合わせて温まったら、最後にコショウをいれてオシマイ。
薄くスライスしたキュウリの上に鮭を乗せ、その上からフライパンのソースをたっぷりかけてやれば、ちょいと豪華なヌーベル・シノワ風になった。

生鮭で出来る簡単なもてなし料理だが、実はこれ、白いご飯にもよく合う。

 

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