先週月曜日から金曜日まで、わたしのところに私立男子校からの「勤務経験」実習生Jが来た。10年生(15歳)ともなると、こうした実習を選択することができるのだ。
わたしのクラスからも、先学期のこうした実習で1週間欠席した生徒がいる。勤務地は、レストラン、水道屋から企業のオフィスにいたるまで、多種多様だ。
しかし、公立高校にアシスタントとして来る生徒は珍しいと思ったら、彼は何年か日本で過ごしたことがあり、日本語がかなり出来るのだ。8年生のときにはこの学校にいたのだが、9年生から私立男子校に移ったということも受け入れを助けたのだろう。
仕事は簡単なコピー取りから、書類の整理、そして教室での8,9年生の補助などだが、なかなかきちんと仕事もするし、実に礼儀正しい。これには驚いた。
英語だろうが日本語だろうが、公立学校では挨拶もお礼もきちんと言えない子供たちが多い。Pleaseなんて、生まれてからまだ1度も使ったことがないんじゃないかと勘ぐりたくなるくらいだ。一体わたしは、日本語を教えているのか一般常識を教えているのか。
そんなところで、いきなり爽やかに「おはようございます」から始まって、「お先に失礼します、さようなら」までお辞儀とともに言われちゃって、わたしは目頭がアツクなる思いをしたのだった。
さ きほど教師仲間の友達から電話があったのでその話をしたら、「あったりまえじゃんっ」と電話口で叫ばれてしまった。彼女はコネを使って、今学期から晴れて 郊外私立校のパートタイム教師になったばかりである。しかし去年は、わたしと偶然同じ公立高で仏語教師として働き、あまりに荒れた教室にいきなり泣き出し たりと精神的に不安定になったこともあるひとだ。
「私立と公立の違いはね、生徒の品性にあるのよ。だって、高い学費出して入れてもらうんだから、 誇りを持って品行方正になってもらわないとね。学校の沽券にかかわるでしょ。それに親だって必死よ。退学処分にでもなってみぃ、あーた、いいとこの私立校 にはもう金輪際受け入れてもらえんわよ。」
うーむ、そうなのか。
年間ひとり150万円以上払える家庭以外は、子供に一般常識さえ与えられないということか。しかしイギリスといい、ここオーストラリアといい、公立校と私立校の差はこんなところでも深まるばかりだ。
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オーブン料理でも、と思っていたのだが、ずっとコンピュータに向かっていたツケがきたのか、ひどい頭痛でとてもじゃないがサッサと動けない。階段を降りただけでもビンビンとこめかみに響き、薬を飲んでもあまり気分がよくならない。
こういうときは、またもや「麺」か。
暑さもあまりおさまらないので、こないだの残りの蕎麦をゆで、簡単に具を色々のせた。が、ずるずるとすすってみたらまたもやビビーンと頭が締め付けられる。蕎麦なんぞ、盛大にすすらなければ美味しくないじゃないか。
そんなわけで、蕎麦さえ半分ほど残し、今晩はゆっくりと頭を休めることに。