がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

2012年は風邪で始まる

明けましておめでとうございます。

12月31日から咳と鼻水と頭痛が始まり、2012年になる10分前に成田行きタイ航空便に搭乗した。いやな予感…と思ったら結局それが当たって、東京の実家で元旦の夜から少し熱が上がった。
3日の今日、昼間の熱は下がっているが鼻水と頭痛はひどいし、なにしろ声なんか「地獄の底から響いてくるような」ものすごいしゃがれ声だ。年始のひとが来て、わたしが「おめでとうございます」と言うだけで、「ああ、いいからもうゆっくり寝ていてね」と言われる。

母にうつしては大変、と元旦からずっと顔下半分を覆うマスクをがっちりかけているが、慣れていないものでこれが大変邪魔クサイ。新聞を読もうと眼鏡をかけると、マスクからのぼってくる自分の息のせいで曇ってしまう。お茶を飲もうと湯呑みを口に当てようとして、あわててマスクを下ろす。しかし、薬が切れて近くの薬局に行かなければならなかったとき、何しろすっぴんだし、目はとろーんとしてクマは濃く、鼻は目もあてられないほど赤い。こういう顔にはほとんど人相さえわからなくなるマスクは「ひとの目を避けるため」の必需品なのである。どちらにしろ、外国ではほとんど見かけないマスクは日本では冬の日常の光景なので、ジロジロ見られることもない。

そんなふうにこそこそと出かけたのに、実家から10mも行かないうちに近所のオバサンと正面衝突しそうになった。誰だコイツという不審そうな顔に、目をそむけるわけにも行かず新年のご挨拶。このままじゃ失礼かと、マスクを下ろす。
「あらまあ、鼻がマッカッカじゃないの。新年早々大変ねえ」と言いながら、オバサンはジリジリと後退りし始めた。あんまり近くにいてうつされたらたまらん、と思ったのだろう。

薬局への500m以外の外出はまだ1度もしていない。というより、こんな状態ではできない。年始に行かなければならないし、墓参りもしたい。施設に入っている伯母の顔を見に行くのも、母と約束している。バンコクに戻るまでに全部こなせるのか、自分。

とまあ、こんな感じで情けなーく始まった2012年だが、これからもどうぞよろしくお願いします。

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