テレビに関して言えば、出勤前の1時間ほどつけっぱなしで天気やらニュースやら時間などをチェックするだけで、その他の時間帯はほとんど観ない。
元々あまりテレビを観る生活ではないせいもあるが、WiFiで観るストリーミングが台頭してきたおかげで、DVDの代わりのように「観たいときに観たいものだけを観る」日々になりつつある。
そのストリーミングの大手Netflixで最近観たのが、この「リッパー・ストリート」である。チェックしてみたら日本ではGyaoとAXNミステリーで配信されているようだが、日本のNetflixでは見当たらなかった。
1890年代のロンドンの貧民街イーストエンドを舞台にした刑事モノだ。ちょうどジャック・ザ・リッパーという殺人鬼が、娼婦ばかりを何人も残虐に殺した事件の直後、題名もそこに由来がある。
主 人公の警部補エドムンド・リード、その配下の巡査部長ベネット・ドレイク、そして元軍医で探偵のアメリカ人、ホーマー・ジャクソンを軸として、様々な事件 の解決に挑むドラマだ。毎回、歴史的な事件やそれを模した事件も登場し、考証も緻密、そして言語も表現の豊かな19世紀風で興味深い。現代のようにコン ピューターやDNAなどの科学的調査ではなく、警部補の頭脳とその配下の力と足を使った調査で事件の全容が明らかになる課程が返って新鮮で楽しい。
第一話は、まだ無声映画でさえ試行錯誤のころ、ポルノと殺人をフィルムに収めようとして実際の殺人を犯す者の話。ジャック・ザ・リッパーもどきの殺人事件をからめて、1時間があっという間に過ぎてしまった。
主 人公たちも魅力的だ。警部補役のマシュー・マクファディエンが、このひと特有の哀愁を秘めた演技で私生活の秘密を垣間見せ、時には捜査上の間違いを犯し、妻 との不和に悩み、酒を飲み、容疑者を殴らせる。ちなみにMcFadyenは日本語名としてはマクファディンと書かれているが、これは間違い。Yを発音しな くちゃイカンのだ。映画の「プライドと偏見」でキーラ・ナイトレイの相手役として抑えた演技が光っていたのが、記憶に新しい。
ドラマのシ リーズとしては1時間モノが6話で、比較的短い。それだけに、各々の事件が一話完結で掘り下げが少ないのが気になった。これはこれで楽しいのだが、それを 縫って登場人物たちの魅力が様々な形で浮き彫りにされるのを期待していたのだが、これはこれからのシリーズに持ち越された課題なのかもしれない。
いずれにしろ、毎晩寝る前に一話ずつ観るのが楽しみだったシリーズ1である。本国イギリスではシリーズ4が始まったそうで、シリーズ2で完結するはずだったのに、ファンからの要望が高くてシリーズ再開となった。これから順次配信されるのが今から待ち遠しい。
好きなときに、好きな番組を、好きなだけ!
便利になりましたよねー。
The Man in the High Castleというドラマを観たいのですが
残念ながら日本ではまだ配信されてないんです。
そういうのがもどかしいです。
全然関係ないのですが、オーストラリア時代、父がゴルフから帰ってきて
「オーストラリア人はミスショットすると“バカ!”って言うし、
ナイスショットすると“立派!”って言うんだよ」と。
へ!?と思ったら、buggerとripperでした! ちゃんちゃん♪
わははは。
このbuggerとripperは日本人同士でジョークになりますなあ。もらいました。