お久しぶりです。
考えてみたら2ヶ月以上ホッタラカシだったわけで、忙しいときほど息抜きを求めるという典型的な現実逃避を地で行くがびです。コンニチハ。
半年の長期休暇を終えて、またパースに戻ってきました。いきなり殺人的な忙しさで目が回るようですが、これからもネットで息抜きをしながらヨロヨロオタオタと過ごしていきます。
さて、今日はカンガルーのお話。
オーストラリアには、ボランティアで孤児となったカンガルーを育てるボランティアたちがいる。そのことについては、以前「カンガルーの孤児を育てるボランティア」という記事に詳しく書いた。
昨日、その西オーストラリア州北部で働く友人からメールが来た。彼の同僚がまたボランティアを始めたそうだ。3時間置きにミルクをやらなければならない大変な仕事だが、彼女は頼まれれば必ず引き受ける。
今回の子は女の子。Peachと名付けられた子は、届けられたときにはやはり20センチに満たない小さな小さな子だった。母親は交通事故で即死、その腹の袋の中にいたところを助け出された。
まだかなり小さい。このまま最低でも半年、自力で飛び跳ねながら餌を食べられるまで成長したら、野生に返す。
有袋類のカンガルーの子はこんなふうに必ず袋の中で育てる。ピーチはまだ小さいので、手作りの袋の中だ。
他の用事や、トイレに行ったり食事をしたりするときは、ショルダーバッグに入れて持ち歩く。3時間置きのミルクとともに、最初まだ歩けないうちの世話は並大抵ではない。
でも、彼女にとってこの数カ月間の「養子」の世話は、ただの仕事ではなく「趣味」でもある。
「だって、可愛いのよ。目がわたしを追うし、もう少し大きくなって歩けるようになると、今度はわたしの後をついて回るのよ」
最後にもう1匹。こちらは男の子のハリー。ピーチの前に育て上げた子だ。
着いて1週間目のこの写真で、カンガルーが親をなくしたときどれほど小さかったかわかる。15センチほどだったハリーはすでに成長して、ブルーム近くの林の中にいる群れに返された。
わたしは昔、盲導犬になる仔犬を育てるボランティアのひとを知っていたが、このときもその女性がいとおしそうに犬を愛撫していたのを覚えている。もう11ヶ月だというその大きなゴールデンリトリバーは訓練所に入る直前だった。
「別れるのは悲しいけれど、これから元気で過ごしてくれると思うから。ここまで愛情を込めて育て上げたという達成感はあるわ」と、その女性は微笑みながら言った。とても優しい目だった。