がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

クリームを使わない「イタリア風」スパゲッティー・カルボナーラ

今日で成績リポートのコメント書きがやっと終る。しかし、まだ過去形ではない。1日中片づけものをしながら書いていたけれど、すでに200人近い生徒たちのコメントをこなしているわけで、いいかげん疲れてきた。

そんな最後の追い込みのおかげで、食事なんかゆっくり作っている暇はない。パスタにサラダで行こう。うん。

スパゲッティー・カルボナーラはもう日本でもすっかりお馴染みだが、「イタリアではクリームを一切使わない」ということを知るひとは少ない。わたしもスイスに住む前は知らなかった。そのことを教えてくれたのは、わたしの友達のイタリア系母親だ。近くに住んでいたこともあって、彼女からはパスタの茹で方から正統トマトソースの作り方まで実に色々なことを教えてもらったものだ。

さて、作り方はとてつもなく簡単。
大鍋に湯を沸かしている間に、タマネギはざく切り、ベーコンは短冊切り、ニンニクはみじん切り、そしてイタリアンパセリはさくさくと切っておく。マッシュルームは適当にスライス。パルメザンチーズはがりがりとたっぷり削っておく。卵は1人ひとつずつ割って塩コショウでよく混ぜておく。材料はこれだけ。
タマネギをたっぷりのオリーブオイルで炒め、ベーコンを加え、マッシュルームを入れ、全部しんなりとしたらニンニクを入れて手早くさらに炒める。その間にスパゲッティーを茹でて、ざっと水切りしたものをボウルに入れ、卵を混ぜてかき混ぜちょいと30秒なじませる。それから、チーズ、炒めた具を加えてざっと混ぜ、イタリアンパセリをパラパラで出来上がり。

クリームを入れるともっと濃厚になるからという発明なのだろうけれど、わたしはこの「イタリア風」スパゲッティー・カルボナーラのほうが数倍美味しいと思う。実はこれは、どちらかと言うと前菜のパスタだ。これを食べると、このところ気になるウエストラインを無視して、メインに仔牛肉のピカタだのチキン・ミラネーゼだのがほしくなる。
そして、「いやいや、これからまだ仕事なのだから」と名残惜しげにフォークを置いてコンピューターに向かうのだった。ああ。

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