母が行く病院の隣には小さな八百屋がある。
いつもの腰と膝の治療なので、わたしがついていかなかったためか、母は長ナスと枝豆を買ってカートのポケットに入れて帰ってきた。ここずっと買い物らしきものに行けなかったので、どうにも何か買いたかったらしい。
さて、長ナス。
実はこれは前日に見たテレビ番組で紹介していたもので、東京生まれ、東京育ちの母が生まれて初めて買った長い長いナスだ。わたしも初めて見た。東京では小さなナスが一般的で、関西では珍しくもなんともないこの長ナスが売られているのは珍しい。
あんまり珍しいので、つい千円札と記念撮影。
切ってみると、普通のナスよりちょっと種が多いかな、というぐらい。これを輪切りにして片栗粉をまぶし、たっぷりの油で炒めてから、醤油、みりん、砂糖、玄米酢で汁気がなくなるまでからめた。ちょいと煎りゴマをふって出来上がり。
片栗粉を振ったので、形が崩れることもなく、さりとて中は柔らかく仕上がった。
口に放り込むと、油を多めに使ったにもかかわらず、意外にさっぱりとしていてこの暑くジメジメと湿気の多い季節にとても良く似合う。