がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

ソーセイジとトマトソースのパスタ

どでんとドマンナカに陣取っているのは、イタリアンソーセイジ。もちろんイタリアン食品店の手作りで、むっちりどっしりと肉が詰まっていて味も濃い。

たまにこういうものが食べたくなるのだが、豪州でよくホットドッグにされたりバーベキューで焼いて出されるものは脂っこすぎるし、とんでもなく安い肉を使っているのか非常に不味い。
長いこと住んだスイスのドイツ語圏は、ソーセイジ類がとびきり美味しい。バンコクでもソーセイジやハムなどはドイツ食品店で買っていたから、最初はパースで手に入るソーセイジのあまりのお粗末さに天を仰いで嘆いたものだ。

それでも気を取り直して探したら、あった。まずはオーストリア人経営の肉屋、そしてこのソーセイジのあるイタリア食品店だ。オーストリア人の店はわたしには慣れた味で、仔牛肉のソーセイジなんぞ、茹で上がったものにあまり辛くないドイツマスタードをちょいとつけて食べたらホッペタが落ちそうになる。
だが珈琲豆もパスタもワインも欲しいとなると、イタリア食品店のほうが便利なのだ。1店で間に合っちゃうからね。それに、この豚肉を使ったイタリアンソーセイジはなかなかのものである。

最初にこれを見たときに、ドイツソーセイジと同じようなものを売っているなあと思ったのだけれど、店のオジサンに言わせると「いーやいや、このイタリアンソーセイジはグリルしてからトマトソースのパスタで食べてよ。美味しくってパスタがどんどん進むから、メインはいらないよ。」とのこと。ああ、オジサンにとってパスタは「前菜」だったのだ。
わたしは最初からメインにするつもりだったので、新鮮なローマトマト、ニンジン、セロリ、マッシュルームを刻んで缶トマトでゆっくり煮込んだソースをかけた。
一緒に買ったパルミジャーノチーズをしゃりしゃりと削って、やっぱり赤ワインを開けようかなあなどと考える。

 

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