がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

フトドキ千万な人間

朝のラジオを聴いていたら、フランスで「犬に撃たれた人間」の話をしていた。
二匹の犬を後部座席に乗せたハンターが、オマケに猟銃まで一緒に放り 込んでおいたらしい。その撃鉄に犬の足が触れて発砲し、運転していた男性のオシリを撃ち抜いてしまったのだ。命には別状なかったらしいが、銃を持っている 人間にしては、はなはだ不注意といわねばならない。だいたいセーフティをかけずに、銃を動くイキモノと一緒に後ろに放り込むなんざフトドキ千万。

と ころがその直後、いきなり前方の車のオシリがせまってきた。急いでブレーキを踏み、ギリギリのところで止まってホッしたが、一体ブレーキランプはどうした んだ。見ると、車体はへこみ、色は剥げ、なんだか傾いてもいる。こんな30年以上はたっているであろうポンコツがまだ道を走れるのは、西オーストラリアだ からである。この州は車検なんてものがないのだ。だから、「走る」車ならどんな見かけだろうと、壊れるまで乗ることができる。日本だったらまず20年前に すでに解体されていただろう。
ところがブレーキランプがきかないだけではなかった。その後左に曲がるとき、運転席の窓から天に向かって手が上げら れた。左に曲がるという手動の合図だ。てぇことは、ブリンカーもきかないのだ。なんてことだ。こんな車に乗って、回りの人間を危険に陥れそうなヤツもフト ドキ千万。

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朝 からプンプンしていたおかげで、なんだか辛いものが食べたくなった。だからタイ料理。ラープは砕いた焼き米の粉を入れる、香ばしいひき肉料理である。わた しは豚肉を使ったが、牛肉でも鶏肉でも美味しい。ミントとバジルの葉をふんだんに添え、上からエシャロットとチリの刻んだものをふりかけたら、コントラス トが目にも鮮やかだ。これをほかほかの軽いタイ米ごはんで食べれば、気分だけはバンコクである。
でもまあ、あと6週間ちょっとで「里帰り」だ。時のたつのは早いなあ。

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