わたしはかなり臨機応変なほうなので、そりゃ忙しいときにはインスタントラーメンを野菜と一緒に茹でて最後に生卵を落とす、な〜んてものすごい晩ゴハンを食べているときもある。
採点時期は、センセイにとっては「夜の憩いのひととき」なんてないに等しい。
例外がひとつ。
嫌なことがあったときだ。こればかりは、採点時期と違って突然やってくる。それは保護者の「娘の成績が悪いのは全てアンタのせいだ」という知らせだったり、忙しいのがわかっているくせに「あと1個ぐらいいいじゃん」とばかりにまた新しい雑用を持ってきてくれる学校の総務だったり、はたまた自分で間違いを犯してしまったときだったり。
まあ、詳細ははぶくがそんな日が今日だった。
そういうときには、わたしは黙々と(いや、そうでもないな、好きな音楽はガンガン鳴らしているから)晩ゴハン作りに励む。DVDで映画を観てもいいのだが、さすがに腹だけは減るからだ。
日本ではズッキーニはどうも調理して食べる野菜らしいが、こちらでは生でサラダにしていることも多い。
夏の野菜なので季節が反対のオーストラリアでは今が旬、棍棒のように育ったデカイのを1本買ってきた。これはこの下のスライサーでサッサと千切りならぬ五十切りくらいにできる。
サルサベルデ(Salsa Verde)は「緑のソース」の意。
わたしが今日使ったのは、例によって「週末に買ったが使うのを忘れた」バジルとイタリアンパセリ。葉だけを粗みじんにして、重い石のモルタールに放り込み、ニンニク一片をつぶし、アンチョビを2切れ、水を切ったケイパーをひとつかみ、全て混ぜ合わせて、塩とディジョンマスタードを加え、あとはたらーりたらりとオリーブオイルを加えながらガンガンとつぶす、つぶす、つぶす、つぶす、つぶす、つぶす。ハアハア…つまり、ここらへんがわたしのストレス解消になっているのである。本当はブレンダーで1分ほど回せばもっととろ~りとしたソースになるのだが、わたしはこんな荒いサルサのほうが好きだ。
サルサができたら、鶏もも肉は塩コショウをしてからフライパンで両面焼く。その間に、さっきのスライサーでズッキーニを細長くスライスし、鶏肉が焼けるのを白ワインを飲みながら待つ。と言っても、10分ぐらいか。
で、焼けた鶏もも肉を生ズッキーニの上に置き、サルサベルデをたっぷりかける。
全部で30分ほどの料理だが、それでも鼻歌を歌いながら忙しく作っているだけで、見事に昼間のストレスが消えていくのがわかる。単純なのかもしれない。
美味しいものを美味しく。
ストレスがあったら、美味しい料理をつくるに限るんだよ、うん。
はじめまして。
私も気持ちがザワザワしているときの気分転換はお料理です。
おいしいものを作っていると、心もリラックスしてくるし、
出来上がったものを食べたら、すっかり笑顔になりますね。
ズッキーニ、生でもいけるんですね。
千切りにしたら肉汁やサルサがしみておいしそうですね。
今度やってみます。
ちなみに、私もパース在住です。
空緒さま、はじめまして。
ご近所さんでしたか!
パースは旬のものが出ると必ず買います。美味しいですよね。
生ズッキーニも楽しいものです。ただし旬だと大きいです…棍棒みたい。
お返事ありがとうございます。
近所のスーパーでズッキーニが50セントでした。
さっそく作ってみようと思います。