食話休題: 2008年1月アーカイブ
普段なら、日曜日の晩となるとどうも「一抹の哀しさ」がともなうものだが、今日は違う。土曜日が「オーストラリア・ディー」(建国記念日)だったので、月曜日は代休なのだ。ばんざーい。つまり、わたしの仕事始めは火曜日から。今日も37℃まで気温が上がり、なんだか火を使うのがめんどくさい。そういうときには、黙っていても勝手に調理してくれるオーブンの出番だ。
カボチャをぶつ切りにして百八十度のオーブンで20分ぐらいロースト、その間に昨日買っておいたサラダを洗う。水菜やコスレタス、その他色々な形のベビーリーフをひとつかみ。ドレッシングは、バージンオリーブオイル、バルサミコ酢、そしてディジョンの粒マスタード、塩コショウで味をととのえただけ。
余談だが、このドレッシング作りにはジャムなどの空き瓶が便利だ。材料をすべて入れて蓋をし、食卓でカシャカシャと振ってかければいい。日本で「ドレッシングメーカー」として売っている品を見かけたが、なあんだ、原理は同じだった。
大皿にサラダを敷き、その上からカボチャ、そしてフェタチーズをまぶす。結構ボリュームのあるサラダなので、あまり食欲がないときにはこれだけで十分だ。まだほんのりと温かいカボチャがとても甘くて、きりりとしたドレッシングによく似合う。
オーストラリアでも、そろそろトランス脂肪酸の表示が増えてきた。体に害を与える、別名「プラスチック食品」と呼ばれる油のことだ。安いマーガリンや植物油、そしてお菓子でもよく使うショートニングに含まれている。心臓病のリスクを高めるので、米国では表示が義務付けられているそうだが、オーストラリアではまだそこまでいっていない。一度テレビで見て怖くなり、少しネットで調べてみたらもっと怖くなった。何しろ、市販の揚げ物や菓子パン類には大量に含まれているのだ。
自分では揚げ物料理をほとんど作らないが、カラリと上手に揚がったチップス(フライドポテトの英国名)は嫌いではない。あまり食べないようにはしているが、レストランで付け合せとして皿に盛ってあるとつい手が出てしまう。作り方によっては、50%以上がトランス脂肪酸になってしまう食べものだ、とわかってはいるのだけれど。
だから、うちでは決してチップスを添えない。別に我慢しているわけではなく、もっと簡単で美味しく、ヘルシーなじゃがいも料理があるからだ。
普段はメインの肉料理に添える脇役だが、ちょっとした酒のつまみにも使えるので重宝している。
じゃがいもはフライドポテトのような「拍子木」ではなく、英国式チップスのような「くし型」に切る。わたしは一個を四等分するだけなので、かなり豪快な一切れになる。それを大きなボウルに入れて、オリーブ油をたらす。がりがりとコショウを挽き入れる。海の塩をぱらぱらと振りかける。新鮮なローズマリーの葉を手でちぎって入れる。両手でじゃがいもごと混ぜ合わせて、百八十度のオーブンで45分ぐらい。きれいな焼き色がついてフォークがすっと通るようになったら、熱いまますぐ食卓に運ぶ。
簡単すぎて拍子抜けしてしまうほどだが、これは美味しい。国民的にじゃがいもがダイスキなスイス人たちが、一人残らず褒めてくれたのだから間違いない。
ここのところ涼しいバンコクでは(つまり、冬の東京から戻ってきたということだが)、こんなローズマリーの香り漂う温かいおつまみでちょいと一杯ひっかけるのも、楽しい。


