食話休題: 2005年1月アーカイブ
ああ鶏肉が食べたい、と思ったら、鳥インフルエンザなんかかまっていられない。それに、安全保障つきで加熱調理するのであって、サシミにして食うわけじゃあるまいし。
いつものように丸ごと買ってきてしまったが、考えてみたらこちらには骨きり鋏が置いていない。しかし、中に詰め物をする丸ごとローストより「大股ビラキ」が食べたい。包丁を砥いでから格闘し、やっと背骨を切りとって一安心。それから、様々なハーブ(タイム、ローズマリ、バジル、オレガノ)をつぶし、ニンニクを加え、オリーブオイルとレモン汁をまぜて、塗りたくり、しばらく置いてからローストする。
ワイルドライスを煮て、細長いヨーロピアンライスの炊いたのと混ぜる。
最後にサラダを添えて、出来上がり。じっくりと焼いた大股ビラキのチキンは、切るのも楽なので、こんな具合が一人分、じゃなくて一皿目。
実を言うと、わたしは実家では料理を全くしない。そりゃあ、皿洗いや片付けはする。しかし、料理は母、と決まっていて、生まれてからほとんど実家で料理らしい料理をしたことがない。
母の作るのは、もちろん家庭料理だ。
実沢山の味噌汁や、自家製の漬物、酢の物、そして肉や魚。そして忘れてはならないのは、真っ白な炊き立てご飯だ。シチュウだろうが、グラタンだろうが、スパゲッティだろうが、白いご飯は食卓にある。「パンだって食べますよっ」と言う母だが、その実態はソソクサと済ませる朝ごはんだけだ。夕食にパンが出たり、ご飯無しで済ますことは、まずない。
だから、母の風邪が回復していなかった最初の三日ほどは、テンヤ物で済ませたり、近くのセブンイレブンのお世話になっていたのだが、入れ替わってわたしの風邪が重くなってからは、ほとんど母の手料理だ。わたしの東京里帰りでは、これがイチバンの楽しみと言ってよい。
そんな母の味付けを思い出しつつも、今晩はガラリと変わってステーキ@バンコク。
風邪が治りきっているわけではないので、またも運転手に頼んで野菜だけ買ってきてもらい、パースから持ってきたサーロインステーキを解凍して、フライパンでミディアムレアに。めんどくさいので、コロコロに切った野菜は全てオリーブオイルをまぶし、オーブンで焼く。出来たら特製ドレッシングをからめ、美味しいパン屋で買ってきたバゲットを添えて、おしまい。
元旦に食べ損ねた恒例ブランチを、今日になって決行。どちらにしても正月休みは今日が最後、明日からはオフィスで仕事が始まる。
11時ごろから各種コールドカット(ハム、鴨の燻製、スモークサーモンなど)を並べて、焼きたてのパンをちぎり、フィーノ・シェリー酒(ティオ・ぺぺ)を開けた。おしゃべりをしながらゆっくりグラスを傾け、3時近くまでちびちびと食べ続ける。
一年に一回の怠惰なブランチあとは、これまた恒例の昼寝だ。、「さあ、しましょ」と思わなくても、酒のせいで自然に瞼が重くなる。


