時間はかかるけれど簡単、イタリア風スタッフドローストポーク

2月の終わりごろに6人で気楽なディナーをすることになり、昔つくったことがあるスタッフドローストポーク(Stuffed Roast Pork、詰め物入りの豚肉ロースト)がいいかなと思ったのだが、ちょいとレシピが心もとない。ここ最近はローストと言うと、チキン以外はマリネしてオーブンにブチこむだけというものが多く、「グルグル巻」のローストはもうずいぶんつくっていない。

そんなわけで、小さめの試作品をつくってみようと3人分の晩ゴハンにした。ところが、肉屋に行ったらそんな1キロ以下のロースト用豚ロースなんて売っていない。「これが1番小さいんだけどね」と出されたのがコレ。なんと1.8キロ。もうすでに開いてある皮付きなので、あとは詰め物をつくってグルグル巻にするだけだが…3人でどうやって1.8キロなんて食べるんだ。
まあ、いいや。あと数日間手を変え品を変え何とか食べ尽くせばいいんだ、と購入。ゴムの入っているヒモも沢山もらった。

肉は焼きあがったときに皮が縮まらないように、皮に十文字に包丁を入れておく。ちなみに、わたしはそんなに食べないけれど、このローストしたカリカリの皮が大好きなひとも多い。

まずは詰め物から。
固くなった「昨日のパン」を使って荒いパン粉を作った。自家製のほうがかなり美味しい。フレッシュだし、何よりもこんなブレンダーを使ったら1分もたたないうちにできあがる。

そして、ポロねぎとフェンネルのザク切りをオリーブオイルで炒めて…

その間に豚肉の生ソーセージを腸皮から引き出し…

それから、もっとアロマを足すために乾煎りしたフェンネルシードを潰して加える。

ポロネギ(リーク)、フェンネル、ソーセージ2本分の肉、セイジ、パン粉、アーモンドのみじん切り、パインナッツのみじん切り、フェンネルシード、レモンの皮のみじん切りを全て塩コショウで炒めたのがコチラの詰め物。

この詰め物を開いた肉の上にまんべんなく載せる。肉が大きいまな板からはみ出しているが、気にしてはいけない。

それを中身がはみ出さないようにグルグルとゆっくりと巻き込み、ゴムになっているヒモで何箇所か留めたらできあがりだ。ばんざい。しかし、こんなデカいローストを3人で食べるのか。誰か来ないかと色々声をかけてはみたが、土曜日の午後に親しい友は全員出払っていた。

ちなみに、焼くまではこのままカバーしないで冷蔵庫に入れておく。そうすると皮が乾いてくれるので、焼いたときにパリパリになるので。ここまでは午前中にやってしまったので、後はちょっと遊びに行った。

さて、夕方には帰宅。そのままオーブンに火をいれて焼く準備をし…写真を撮るのをすっかり忘れていたのでちょっとオーブンから出したのがコレ。

フェンネル、玉ねぎ、パンチェッタ(なければベーコン)をザク切りにして敷き、その上に肉を載せて大体20分220度、あとは1時間30分から40分ぐらい140度でゆっくりと焼き上げる。わたしのオーブンはファンがついているけど、ファンのないオーブンは10度ぐらい上げること。ファンがついていると庫内は少し熱めなのだ。わたしはこのように温度計を使う。オーブンによっても少し違うけれど、必ず肉のど真ん中に刺す。詰め物のところに刺してしまうと肉の温度がわからない。豚肉の場合は大体この温度計が70度ぐらいになったらできあがりだ。

肉はアルミホイルでぴったり包んで15分置く。
そして、その間にジャガイモを茹で、ローズマリーと塩コショウをしてニンニクと一緒にオーブンで軽く焼く。拍子木に切ったときは茹でないで焼くだけだが、こうしたゴロンとした丸のままの場合茹でたほうが中まで火が通るので。

そして肉の下に敷いてあったフェンネル、玉ねぎ、パンチェッタは、茹でてザク切りにしたケールと混ぜて付け合わせに。

これがまた肉汁と脂が染みていて美味しい。

これが一人分。大皿の半分は肉、というものすごいボリュームだ。が、手間をかけただけあって、肉はきちんと焼けていて、ジューシーで柔らかい。これは確かに6人分だ。半分以上余ってしまったので、残り物パスタなど一連のゴハンがこれから数日続くと思われる。

忘れていたが、一応デザートも出している。チェリーとリンゴとピーチとプルーンに、クリームをホイップして加えた。いやにシンプルだが、まあメインがかなり重いのでこのぐらいが適当だ。

そして、これが次の日の晩ゴハンにつくった残り物パスタ。

豚肉ローストをサイコロに切り、ケールとチェリートマトと刻んだチリも加えてざっと炒めただけ。茹でたパスタと和えてイタリアンパセリを散らした。ピリっとしたチリが効いていて、ちょっと違う雰囲気の残り物パスタだ。

ローストはこうやって写真を見ていると大変そうだけれど、実はオーブンが全部やってくれているので、わたしは準備するだけだ。何時間もキッチンにたっているわけではないので、ひとを呼ぶときにはこうしたオーブン料理が多い。とても簡単なのに豪華に見えるでしょう?

 

久しぶりのローストビーフ

どうもこのごろあまり肉に興味がなくなり、もっぱら鶏肉や魚などが料理に多くなってきている。これもトシのせいか。肉を食べるのも体にいいと知ってはいるが、デカイ肉のかたまりを見ると恐れをなしてしまう。

それでもバンコクに来れば肉料理をつくるが、今日はスーパーの肉売り場を横目で見たら、どうも新しい牛肉が入ったらしく、店から見える調理場にはさばいている店員たちが見える。それならば、と牛肉のかたまりを1.5キロほど注文した。で、受け取ったら1.8キロ。まあ、大きな肉のかたまりを正確に切り取るのは難しいだろうから、と自分に言い聞かせたが、こんなデカイ肉でローストビーフなんか作ったら一体何人分になるんだろう。

タコ糸を出して肉を固めに縛り、たっぷり塩コショウする。必ず味のいいシーソルトで。そこにまたオリーブオイルをなすりつけて準備完了。回りにはローズマリー、タイム、タラゴンを詰めて、220度にセットしたオーブンで約1時間。その間に人参、セロリ、玉ねぎを適当に切り、にんにくを皮付きのまま放り込み、ジャガイモも放り込んで、オリーブオイルを加え、塩コショウし、残りのハーブを全て足して天板に広げ、肉を焼き始めてから30分後にオーブンへ。
ローストビーフを作るというと皆尻込みするけれど、実は至って簡単なのだ。温度だけは大事なので、わたしはオーブン用温度計を使う。

roastbeef4焼きあがったらアルミホイルで肉を包んで15分。こうしないと、肉汁がすべて蒸発してしまって肉が硬くなる。できあがった肉にはホースラディッシュソースかマスタードをつけると美味しい。

roastbeef2たまにはいいな、と中は柔らかく外側はしっかりと焼きあがったローストビーフを口に運ぶ。野菜も大きめにゴロゴロと切ってあるので、まだ形が残っていて美味しい。そして、1キロ以上残る肉はしっかりと冷凍室に行って、後日サンドイッチやサラダになるのでご安心を。

クリスマスのローストチキン

まだバンコクに住んでいたときには、かなり盛大にクリスマスパーティーをしたものだ。

そのころはまだビジネスの知り合いも沢山いたし、歳の近い友達も住んでいた。だから、7-8キロもある七面鳥を購入し、1週間前から長い時間をかけて冷蔵庫で解凍した。
焼いている間中、当時飼っていたペキニーズ犬がオーブンの真ん前に陣取り、1時間以上も辛抱強く「自分よりはるかに大きいビッグチキンが焼き上がる」のを待ち続けていた。ああ、懐かしい。

そんな10人ほども招待していた15年前とは違い、ステーキやローストやハムなどでひっそりとクリスマスを祝っている。

roast

今年は、それでも詰め物を作ってローストチキンを焼いてみた。丸ごとチキンはよくオーストラリアでも買うが、詰め物をして丸のまま焼くのはここ最近したことがない。時間もかかるからだが、今は休暇中で時間ならたっぷりある。

丸ごとチキンは、焼き始める30分ほど前には冷蔵庫から出し、洗って乾かしてから常温に戻しておく。その間にオーブンを温め、詰め物(スタッフィング)作りだ。
今回はバンコクにある様々な種類のきのこ類を詰めることにした。ヒラタケ、マイタケ、ぶなしめじ、シイタケ、フクロタケ、エノキダケなど。使わなかったのは、オーストラリアでは安いがタイだと3倍ほど高くなるマッシュルームだけである。
まずフライパンにオリーブオイルを熱し、中火でスライスしたニンニクとみじん切りにした玉ねぎを一個分炒め、色が透き通ったら強火にして、きのこを炒める。火が通ったら白ワインをふりかけ、タイムの葉をたっぷり入れ、レモンの皮をがりがりと削っていれてから、塩コショウで味を整えてから火を止める。

before野菜とジャガイモを切っている間に冷ましておく。今日の野菜はニンジンとセロリと玉ねぎ。適当に切ってジャガイモと一緒に。

冷めた詰め物に、今度は昨日からそとに放っておいた固い厚切りパンを1枚、がりがりと削って加える。そこに卵を泡立ててから1個分。手でぐにゃぐにゃと混ぜあわせて、詰め物の出来上がりだ。これを、チキンのオシリからぎゅうぎゅうと詰めていく。詰め終わったら、残りのタイムをぐっと押し込み、レモン半分ついでにぎゅうと押しこむ。オリーブオイルをたっぷり垂らし、塩コショウし、パプリカをまんべんなく塗りたくって準備は整った。

doneオーブンは大体200度で40分ほど。ウチのオーブンは後ろの火力がなぜか弱いので、その

 

後チキンの向きを変えてやって180度にし、今度は30分。焦げそうになったらアルミホイルをかぶせる。下のグレービーが焦げそうになったら水を入れる。
焼きあがったチキンをオーブンから出して、アルミホイルをピッタリとかぶせて15-20分ほど寝かせる。その間、220度にしたオーブンにジャガイモと野菜の天板を入れてまた20分。こんがりと焼きあがったら、チキンと一緒に大皿に持って、さあクリスマスディナーの出来上がりだ。

served一人分ずつ切り分けて皿に盛ると、お腹に詰めたきのこミックスは肉汁で香ばしく、肉はあくまでもジューシーで柔らかく、皮はパリパリだ。添えたワインは南オーストラリア、ジェイコブス・クリークのセントヒューゴー2010年のシラーズ。

この後は、カスタード中村のビッシュ・ド・ノエル風の生クリームケーキ。実は、あんまり食べ過ぎて、食後酒のキルシュさえ半分も残してしまった。

cake

 

東京やバンコクで皆がクリスマスパーティーの「宴会たけなわ」だろう。がびんちでは、音を落とした静かなクリスマスソングと静かなディナーでゆっくりと時が流れていく。