ポークチョップのアンチョビソース添え

何を食べようかなあ、と迷っていたのだが、結局土曜日に買っておいて「冷凍するのを忘れた」ポークチョップにする。
ニンニクの切り口をすりこんで塩コショウ、それをグリルしてからソースをつくる。ソースはスライスしたマッシュルームにパインナッツ、みじん切りのアンチョビを加え、軽く炒めてから赤ワインをじゅっとかけて煮詰める。そこにスープを入れてとろみをつけ、出来上がり。簡単だが意外にコクのあるソースで、アンチョビと豚肉は相性がよいこともあわかった。しかし、ソースに使った赤ワインの残りはやっぱり飲んじゃうよねえ。

鯛のゴマよごしオーブン焼き

今日の晩御飯は鯛をオーブンで焼いたのよ、と母に言ったら、電話の向こうの江戸っ子弁は「シとりでオカシラ付きかい。豪勢だねえ。」と威勢がいい。ここでヒとシの間違いの揚げ足をとったりしたら、国際電話だろうが何だろうが延々と小言が始まるので、とりあえず無視だ。

オカシラ付きと言って、日本では「メデタイ」ときにしか登場しない鯛も、こちらでは色々な種類があって丸のままのものが魚屋でも手にはいる。わたしはその中でも小ぶりのものを探し出して買うが、50cmくらいもある大きなものがゴロゴロと氷の中に並べられているのだ。
そして、こんな大きな魚でも蒸せる蒸篭(せいろ)は、中華食品店に行けば後ろのほうに埃をかぶって壁にかけられていたりする。大は小を兼ねるので、欲しいなあと思ったりもするが、まさかゆきちゃんが二匹くらいはいる蒸篭をどこにしまえばよいのか見当がつかない。
だから、こういうときにはまたしてもわたしの好きなオーブンが登場するのだ。

ごま、ショウガ、チリをきざんで鯛にすりこみ、用意したタレをオーブン皿にしいてからそうっと置く。そして途中でこげないようにタレをかけたり、アルミホイルをかけてやれば、30分もたたないうちにこんな豪華な「オカシラ付き」が出来上がる。わたしの大好きな目の下の頬肉も、ゴマの香りをほんのり放って、うーん柔らかく美味しい。
こういうときには、タイを経由してパースまで持ってきた日本酒のひやをくいっとあおってみる。

スパイスをつぶしてビンダルーを作る

カレーが食べたいなあと思いながら、まだあの妙に懐かしい和風インスタントカレーの素を買っていない。

仕方がないのでまたもや重いモルターを出して、ターメリック、クーミン、粒マスタード、コリアンダー、胡椒、レッドチリなどをどかんどかんとつぶす。この重い石製のスパイス挽きを使っていると、結構ストレス解消になる。パンの種をこねたり台にぶち当てるときにも、こういう高揚感を味わえるものだ。
包丁を使い材料を力をこめてブッ叩くのは、要するに気分転換にもってこいの行為である。

スパイスさえ常備していれば、カレーは案外簡単にできる料理だ。で、今日のカレーはビンダルーと呼ばれるインド料理では一般的なもの。
つぶしたスパイスに酢、塩、砂糖を混ぜて、そこにあめ色になるまで炒めた玉ねぎ、トマトソースを加えて、ミキサーにかけてしまう。これがビンダルーと呼ばれるペーストで、色々なレシピがあるそうだが、わたしはこのトマトソースを入れるものが好みにあっている。

時間があればここにチキンをいれて1晩マリネしておくのだが、今日はそのまま焼いたチキンにかけて、20分ほどことことと煮込むだけ。
ご飯はもちろんインドバスマティ米。タイ米をもっと細くしたような米は、香りも一種独特で軽いので、きちんと作ったカレーにはとてもよく合う。