オレンジと海老のタリアテッレ

スーパーに行くと、オレンジの季節になったのがわかる。まだハシリなので高価だが、みずみずしく輝くオレンジは食欲をそそるものだ。
大量購入はひとまず日曜日の市まで待つことにして、ひとつだけバスケットに入れた。

ニンニクと輪切りのズッキーニをオリーブオイルで軽く炒め、解凍した海老を加える。オレンジ半分のジュースとすりおろした皮は、少し前からサフランを沈めてあるので色がもっと鮮やかになった。これを最後に鍋肌からそろりと入れる。煮立ったら、ぱっとイタリアンパセリを加えて火をとめ、タリアテッレをざっと混ぜ合わせる。
殻ごと炒めた海老のコクがオレンジの香りに微妙な深みを与えていて、美味しい。
今度は果肉も入れてみよう。そのほうが爽やかさが増して、もてなしの前菜にも使えそうだ。

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鶏胸肉のチーズソース

タイが日本より2時間遅れているのを、すっかり忘れていた。こちらがまだ17日なのに、東京ではもう18日になっちゃっているわけで。

オーストラリアから持ってきたチーズと脂肪3%のクリームなんてものがまだあるので、グリルドチキンのチーズソース添えを作る。本当は4種類のチーズを使うのだけれど、ゴルゴンゾーラとパルミジャーノしかない。まあこのふたつのチーズは単品でも一癖も二癖もある強い個性を持っているので、コクには十分だ。

バターと小麦粉を火にかけて練り合わせ、そこにチキンコンソメを少しずつそそぎ、とろりとするまで弱火で煮る。そこにクリームとおろしたチーズを加えて、塩コショウで味をととのえるだけ。さっぱりした鶏の胸肉には、このこってりしたチーズソースがよく似合う。
しかし、脂肪3%のクリームを使っても、残りの材料がかなり高カロリーなので、ダイエットには全く向いていない。

静かな正月の静かな夕食

昨日から始まったタイ正月「ソンクラン」のおかげで、行きつけのレストランのほとんどが3日間休業、屋台さえまばらだ。いつもの渋滞がなく、普段は30分かかるところへでも5分で着いてしまう。タイ人もガイジンも揃って消えてしまったバンコクでは、年中無休のショッピングセンターが賑わいを見せているだけだ。
午前中は、誰もいないマンションのプールにドザエモンのように浮かび、午後遅くなってから買い物に出てみた。

鶏肉はたとえ鳥インフルエンザに侵されていたとしても、80度以上の高熱で調理すれば大丈夫らしい。それでも、3ヶ月ぶりのスーパーでは鶏肉がほとんど売られていない。隅っこのほうに丸のままの鶏肉が4−5個ころがっているだけだ。
代わってハバをきかせているのが、豚肉だ。「清浄豚肉」と大きく書かれているが、タイのことだから、本当かどうかはお釈迦様だけがご存じだ。
それではベジタリアンになるしかない、いやいや野菜だって危ないって言うじゃないか、と心の中で葛藤してみてもしょうがない。久しくローストをしていなかったと考え直し、大きなかたまりをひとつ切ってもらった。

ローズマリとタラゴン、それににんにくを加えて、実はタイにもある思い石製の臼の中でぽくぽくと叩く。前にも書いたが、フードプロセッサーを使うよりは、こちらのほうが風味が出る。出来上がったペーストを肉に塗りたくり、ついでに切り口にロズマリーとにんにくをねじりこみ、後はオーブン任せだ。付け合せには、チェリートマトとピーマンをバルサミコソースで軽く炒める。

オフィスも閉めているし、ウルサイ秘書も掃除の嫌いなメイドもいない。なんだかシンとした家の中に、スパイスと肉の焼ける香りがふわりとただよってきた。