ポップコーンボールを日本語で

2月にも一度書いたのだが、わたしの受け持つ8年生(12−13歳)の中には、イマージョン教育の選抜クラスがある。日本語だけを使って主に食に関することを学ぶクラスだ。今日は、生徒たちが楽しみにしている料理の日である。

簡単にできて、しかも説明が難しくないレシピということで選んだのが「ポップコーンボール」。電子レンジでマシュマロとマーガリンを溶かし、ポップコーンにからめてからベーキングペーパーにくるんで丸めるだけだ。常温になるとマシュマロが固まるので、ボールの形にできる。
ポップコーンは、事前に作っておかなければならない。こんなものまで作らせたら、22人もいるクラスでは片づけと洗いものも入れて50分という枠におさまらないのだ。

そんなわけで、友達が貸してくれたポップコーンメイカーで昨晩作り始めたのだが、勝手に作ってくれるとは言え、いやはや大変時間がかかってしまった。それに、手伝いに来てくれる11年生のバイリンガル(日本人だがオーストラリア生まれ)2人とわたしを入れて総勢24人分のポップコーンなんて、この長い人生でも一度も作ったことがない。
キッチンから漂ってくるポップコーンの香りに少々げんなりしてきたころ、やっと30リットルはいるプラスティック製ゴミ袋いっぱいのポップコーンが出来上がった。
もちろん、今朝のわたしの姿はまるで「サンタクロース」である。何しろこのばかでかい袋をかつぎ、さらに30袋ほどのマシュマロまで提げているのだ。

授業中の調理を簡単にするために、わたしのほうが大変ながーい「残業」をしてしまったが、こんなふうに喜ぶ子供たちの顔を見るのはやはり楽しい。

バッテンのついた菓子パン

ヨーロッパでもこれはどちらかと言うとアングロサクソン系の習慣らしく、スイスやフランスでは見たことがない。
アングロサクソンの「春の女神」(イースター)を崇めるために作られたのがその始まりで、この丸い形は月を、そして十字は四季を表している。しかし、初期のキリスト教会がこの習慣を引き継いで宗教的な意義が強めたため、本来の「春を祝う」という習慣は薄れていってしまったようだ。

店先に出回る食べ物によって、季節または伝統を感じるというのは日本でもよくあることだが、このバッテンのついた菓子パンで「ああ、もうすぐ休暇だい」とウキウキしてくるのは子供たちもセンセイも同じである。

昨日放課後の語学教師ミーティングの席でも、この菓子パンがふるまわれた。普段しかめっつらをしているセンセイたちの顔ももちろんほころんでしまう。
わたしもひとつもらったが、選んだのはチョコレートチップ入りのものだ。シナモンの香りが鼻をくすぐり、あんまり美味しいので「どこで買ったの?」と思わず聞いてしまった。

今日ショッピングに出たのは、普段の「買出し」もあったが、ホントの目的はもちろん焼きたての Hot Cross Bun である。朝のうちに車をブッ飛ばして買いに出た甲斐があり、パン屋のおじさんが渡してくれた紙袋からは、シナモンの香りとともに暖かいぬくもりが手にじんわりと伝わってきた。

罪悪感を煽るカルーア味のビスケット

ストレスが高まってくると、ヤケクソのように甘いものが食べたくなる。
そして切らしていたミルクを買いに寄ったスーパーで、その罪悪感をさらに煽るようなものを発見してしまった。

Arnott’sという豪州産ビスケット会社の新製品、チョコレートコーティングされた柔らかいビスケットだ。「カルーア」というわたしの大好きなコーヒーリキュール味のクリームがはさんである。半信半疑で口にしたのだが、実際にカルーアの味がするではないか。200円ちょっとで買えるビスケットとは思えないほど、美味しい。
いや、これは大変だ。

何が大変かと言うと、このビスケットは美味しいだけではなく、2つ食べただけでなんと茶碗1杯のご飯ほどのカロリーがあるのだ。ひえ。