初めて洗車ショップに行ってみたら

このところパースで「雨後のタケノコ」のごとく現れ始めた「洗車ショップ」。最低賃金で(と言っても日本と違い時給1200円以上は確実にもらっているが)アルバイト学生や外国籍のひとたちが働いているのだろうが、資格と専門がなくてもその日から働けるだけあって、需要と供給が増えているらしい。そのうえ、ビジネスを始めるのも簡単だ。場所と使用機器さえあればできるのだから。

洗車は去年までは自分で洗車できる店に行っていた。近所で週末に行くのに大変便利だったし、コインを入れると泡が出たり、水が出たり、自分で操作できてしかも全部で500円もかからなかった。

パース中心地からものすごく近く、しかも今じゃ洒落た珈琲店やレストランも並ぶ一等地だ。いつかなくなるだろうなあと思ったら去年いきなり閉店した。

その後行っているのが全自動の洗車ボックスがあるガソリンスタンドだ。これも近所で、ガソリンを入れたあとで洗車とワックスができるし、9回行けば10回目はタダというカードももらえる。一回が大体1000円以下なのでまあまあかな。ただし、全自動の常でしっかりこびりついた鳥のフンなどが残っていることがあるし、洗車のあとは自分でさっと水を拭き取らないと水滴の跡が残ってしまうので少々面倒かもしれない。

もうひとつの難点は、たぶん閉所恐怖症だったら飛び出したくなるだろうということ。いやわたしはそうではないけれど、独りで小さなクルマに閉じ込められてグワングワンという四方八方からのブラシの音を聞かなければならないのは、あまり気持ちのいいものではない。

そんなわけで「洗車ショップ」が近くにできたこともあり、さっそく行ってみた。

自宅から郊外に向かって3キロ、中古車のディーラーが並ぶ一角だ。
わたしのは小型車と言えるので、カーシャンプーをつけて洗い、水滴を拭ってワックスをかけてくれる一番簡単なサービスが、日本円にして大体1700円ほど。車内にも掃除機をかけて窓や機器を磨いてもらうと、これが一気に4000円ほどになる。

ハンドウォッシュと言うだけあって、自分でやるのはめんどくさいワックス掛けや窓磨きまでやってもらえるのはありがたい。

自宅には下水口がレンガ敷きの部分にないので、洗車シャンプーの汚水が全て庭の草木の根に行き渡ってしまってよくない。
だから普段はやはりガソリンスタンドの全自動マシンを使うが、たまにはこんなふうに内も外もピカピカにしてもらうのも悪くないと思った。ちょっと高いけどね。

 

Sue Lewisの至福のチョコレート

パースで「Sue Lewisのチョコレート」と言ったら、「あんなに美味しいチョコレートはない!…高いけど」という答えが返ってくることが多い。
その名高いショコラティエの店は、わたしのお気に入りのレストランPetitionが入っているState Buildingの表の地下にある。ビル自体は重厚で歴史的な建物だが、小さくて目立たないし、外に何も飾りのない看板がそっけなく置いてあるだけなので、気をつけていないと通り過ぎてしまいそうな店だ。

スー・ルイスのチョコレートは甘みを極力抑えていて、オーストラリア人の砂糖をどっさりいれたお菓子の好みからすると、異端のチョコレートと言えるかもしれない。それでも彼女がショコラティエとして有名なのは、そのハーブや果物などの新鮮な材料との組み合わせ、そして全く防腐剤を使わない手作りの姿勢にあるのかもしれない。

今回買ったのは、カルダモンと薔薇の花びらのホワイトチョコレート、そしてチリとカカオフレークのダークチョコレートだ。

白いチョコレートは赤い薔薇の花びらが映えて美しいし、歯ざわりもいいわたしの大好きな1品。そして、普段あまりダークチョコレートは食べないのに、この舌にぴりりと来るチリが楽しくて今回もまた買ってしまった70%カカオ入りのダークチョコレート。

もうひとつわたしの目を引いたのは、丸いブラウニー。

こちらは中にプラリネチョコを入れて焼き上げ、上には塩味ピーナッツが散らしてある。ダークチョコレートとこのピーナッツの塩味が何とも言えない風味で、ねっとりとしたカカオの香りとともに、ああ、至福の瞬間。

どれも防腐剤を使っていないので「早めにお召し上がりください」と念を押されたが、3日と立たずにすっかりわたしの胃の中に収まってしまったのは言うまでもない。

プロヴェドーレス・マーケットで生牡蠣に舌鼓をうつ

土曜日はいつも見逃していたイベント、プロヴェドーレス・マーケット (Provedores Market) に行ってきた。
ヨーロピアン食品の卸業者倉庫の前で催される、年に一回のイタリアン食品マーケットだ。アコーディオンがイタリアン音楽を奏で、倉庫前の広場にはピザ、スパゲッティー、パン、お菓子、そして珈琲の店が立ち並んでいる。

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散歩のついでに立ち寄るひとも多いと見えて、新鮮な水とクッションまで備えたお犬サマ用カフェまである。

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それらを横目で見ながら…わたしのお目当てはコレだ。その場でこじ開けてくれる新鮮な生牡蠣。

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このオニイサンのすごいところは、素手で親指に指サックをしただけで高速で5秒もたたないうちにこじ開けてしまうことだ。いや、わたしの家にも牡蠣こじ開け用のナイフがあるが、指を傷つけてしまうから軍手装着、ひとつ開けるのに絶対1分以上かかる。そんなわけで、もうこのごろでは自分で開けるなどという大仕事はしたことがない。

オニイサンはしゃべりながら牡蠣を取り、じゃっと一息でナイフを隙間に入れて、するっと開けてしまう。見事だ。

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たった今開けたばかりの新鮮な生牡蠣は、1ダースで約1200円。レモンをたらーりとたらして、口につけ一気にすすりこむ。ああ、至福の瞬間。

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ワインなどの酒類は販売していない。卸業者の倉庫前なので酒の小売は許可されていないのだ。これだけがちょっと残念。こんなに新鮮で美味しい生牡蠣をキリリと冷えた白ワインで流し込めないところが。

気を取り直して後ろを振り返れば、おお、イタリアのアンチックな中古車が。と言っても、古いなりに整備されていて、こりゃ高いだろうなあと思わせる風情だ。このFiatなんか可愛らしくて、駐車がヘタクソなわたしにもすんなりと行きそうなくらい小さい(でも、もちろんマニュアル)。

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倉庫の中に入ると、ここでもチーズや豆類やサラミなどが販売されている。わたしが買ったのは日本に持って帰ってお正月のおつまみ用にできる丸ごとサラミを2本。そして、アマレット風味のビスケット。

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お酒は、卸業者なので売ってはいるが4リットル以上となっている。つまりワイン6本分だ。試飲はアルコール分の強いグラッパとリモンチェロのみ。ワインを試飲なしで買うつもりはないので、これだけは断念した。

そのあとは、近くのイタリア食品店でサラミや生ハムなどを切ってもらい、チーズも少しずつやはり切り分けてもらってから、その店の試飲所で試した白ワインを2本買った。

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晩春の遅い午後はまだ少し肌寒いけれど、自宅の庭でゆっくりと楽しむワインとおつまみとおしゃべりで「今日はイタリアンづくしの土曜日だねえ」と呟きながら空を仰いでみる。
明日もいい天気になりそうだ(と思ったら30度まで上がる暑い日に)。