子供たちの成長に驚く

このところ新入生(新8年生、日本の中学1年生に当たる)の歓迎の意味なのか、彼らの参加する催しが相次いで行われている。そのせいで、半分以上の子供たちが抜けたクラスが多く、授業が少々遅れ気味だ。
その中のひとつ、今日は水泳大会だ。

日本のように単に赤組、白組ではなく、赤、青、緑に金色の組がありそのチームの対抗となっている。これは8年生全員が参加するので、今日わたしの担当する8年生クラスはお休みだ。しかし、だからといってセンセイまでお休みにはならない。授業のないクラスのセンセイは、水泳大会で抜けている体育のセンセイたちのクラスにピンチヒッターとして出かける。わたしも1時間、12年生の授業(もちろんわたしが教えるわけではなく自習)の監督だ。

もう1時間は水泳大会が行われているプールサイドの監視である。泳ぐのは8年生だけかと思ったら、9年生から12年生までの選抜選手たちも参加している。こちらはほとんど模範競技のようで、ばちゃばちゃと泳ぐ8年生に比べると、速いしかなり泳ぎなれている水泳部の生徒たちらしい。

12歳から17歳までの子供たちの水着姿を見ていると、ふうんとうなってしまった。
何しろ、この時期の子供たちの成長は目を瞠るものがある。12歳くらいだとまだまだ手足も細く、男の子か女の子か見分けがつかないくらいちっぽけな体型なのに、1年ごとに肉がつき、筋肉がつき、水泳部の最上級生17歳になると、もうオトナの身体だ。

去年わたしが担当していた8年生日本語クラスにいた男の子が、今年は9年生水泳部の選手として参加しているが、わたしが初めて見たときには、まだ声の甲高い、エンピツのように細く小さい男の子だった。それが、半年でもう見事にわたしの背を追い抜き、声が変わり、二の腕と胸に筋肉がついている。
「ニンゲンの生物学的変化と成長を見ているようですねえ」と感心して呟いたら、わたしの隣にいた数学教師がぶっと吹き出した。

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先日の日記にも書いたが、小物類を全て片付けたので、すっきりがらーんとしてしまったリビングダイニングの一角。記念に写真に撮った。
ここまでやると何だかひとの気配もなく落ち着かないが、注文をつけた不動産屋はかなり気に入ってくれたよう。

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眉間の皺はショーバイ用

わたしは昔からなぜか「三白眼」に憧れていたから、天地茂というその男らしい役者が大好きだった。彼は時代劇にも出ていたし、三輪明広が主演した「黒蜥蜴」で探偵明智小五郎も演じた。
全く笑わず、眉をするどく寄せてひたすら苦みばしるその顔に、マセた小学生のわたしはほうとため息をついたものである。

ところが、ある時天地茂はバラエティ番組にゲストとして出演した。そしてたぶん西川きよしだったと思うが、司会者が「天地さん、眉毛ひらいてますよ」と笑いながらもビックリした。が、もっとビックリしたのはわたしのほうである。なんということだ。
天地茂が笑っている。それも、開いた八の字眉毛で。
そこにはあの三白眼にきりりと眉間に皺を寄せた天地茂はいなかった。ただのヘラヘラと笑うオジサンがいるだけだ。

そしてこのときわたしは、「俳優はバラエティに出ちゃいけないんだ」と苦々しくも人生最初の失望を味わったのだった。それ以来、俳優に憧れるという思いをあまり味わったことがない。
「こーんなカッコいい役を演じているけれど、もしかしたら普段はアホウなチンピラかもしれない」とか、「知的なヒロインを演じている美しいひとだが、本当の彼女は語彙を200くらいしか持たないかもしれない」とかの疑惑がアタマをよぎってしまうのだ。
それよりは、その彼や彼女を含む映画や音楽自体に没頭していたほうがはるかに健康である。

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棍棒のようなズッキーニがまだ冷蔵庫にあったので、最後のトマトソースを解凍してズッキーニのタリアテッレを作る。
フライパンでにんにくと共に炒めたズッキーニは、オリーブオイルをふくんでとても風味がある。これにソースを合わせてパティオのバジリコをふりかけ、胡椒をかりかりと挽いて出来上がり。

あと一ヶ月かそこらで、またローマトマトのシーズンがやってくる。今回も大鍋でゆっくりと大量にトマトソースを作ろう。市販のソースはなぜか舌に甘く感じられて、あまり好きじゃないのだ。

インテリア雑誌のように

昨日の晩、ようやく仕上げた「雑用」をバンコクにメイルで送って一安心。
ところが今朝早く不動産屋から電話があり、午後に2人ほどこのアパートに関心のあるひとが中を見たいらしい。このアパートの持ち主(実はわたしの友達だが)が売買を任せている不動産屋なので、いやとは言えない。

「大掃除をする必要はないけれど、とりあえず散らかっているものだけは全部しまっておいてください。」
は?と聞き返すと、「インテリア雑誌を見るとわかるでしょうが、ごちゃごちゃしていないでしょう? 表面をすっきりと、ってことです。」

散らかってはいないのだが、本やら雑誌やら蝋燭やら小物やらを全てざざっと箪笥と物置に片付けたら、ほう、本当にすっきりとしてしまった。鍵を渡し、指定された時間にゆきちゃんをキャリーケースに押し込んで、30分ほど家を明けた。この間に不動産屋が、顧客を連れて家を案内するわけだ。

わたしはプールサイドの椅子に座って新聞でも読もうと思ったのだが、ゆきちゃんは「ぶにゃあああぶにゃあああ」と泣き叫ぶ。だめだ、こりゃ。
仕方がないので、駐車場の車の中でゆきちゃんを離してあげたら、素直にわたしの横に座っておとなしくなった。しかし、時間は4時である。5時に閉まってしまうスーパーへショッピングに出かけたりまた帰ってくる車も多く、不思議そうにわたしの車を覗くひとまでいる。
猫を隣に座らせて駐車場の車の中で新聞を読むひとは、やはり珍しいらしい。

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今晩のメニューは、朝のうちにマリネしておいたローストポーク。肉をやわらかくするバルサミコ酢もちょっぴり入れて、ぴりりと辛いアジア風にした。30分くらい焼いてから、隣に色々な野菜もオリーブオイルでくるんで放り込む。
天板ににじみでたソースは何だか煮こごりのようになってしまったが、肉汁がからまっていて美味しい。