箸休めの梅じゃこ大根

毎日夕方の買い物に出るのが日課になってしまった。それも、てくてくと歩いて行く。パースもバンコクもどちらも夏はかなり高い気温になる地域だが、ほとんど車で外出、猛暑の「外」がこんなに汗まみれになるとはついぞ経験したことがなく、いやはやグッタリ。
いや、こういう「主婦生活」もこれはこれで新鮮で楽しいんだけどね。

今晩は、買ってきたカジキマグロで母が照り焼きを作る(と言っても焼くだけ)と言うので、わたしはサラダ、キュウリの漬物、卯の花を冷蔵庫から出しただけ…では、あまりにも常備菜に頼り過ぎなので、何かさっぱりしたものを作ろうかという気になった。

umejakodaikon大根を細切りにして塩を少々振り、ぎゅうと絞る。宮崎の弟から送られてきたじゃこが大量にあるので、それを加えて最後に叩いた梅干しで和えた。こんなのは料理じゃないけれど、夏のちょっとした箸休めにいい。酒も進んでしまうねえ。

 

土曜日のストレス解消は、美味いおつまみとワインで

土曜日だというのに、12年生の会話テスト。
「なんでまた土曜日に」とよく言われるが、3校合同のテストなのでこうやって1度にやって1度に採点すれば1日で済む。その場で採点の話し合いもできる。18人いる生徒たちの個人インタビューをひとつひとつ聴いて各々で採点し、またそれを持ち寄って合同採点またはメールで話し合う…なんてシチめんどくさいことをするくらいだったら、土曜日をつぶして一度にやってしまったほうが効率がいいのだ。

…とは思っているが、そりゃあ1週間働いて「さて、週末」という朝にまた5時半に起きるのはとてもツライ。

そんなとき、わたしは帰宅途中に近くのマーケットに寄る。スーパーではなく、卸を兼ねているマーケットだ。豆やコメ、そして雑穀などとともに野菜も新鮮で驚くほど安い。隣には肉屋があり、イタリア惣菜屋もあるのでハムやチーズも切ってもらえる。こういう店では、ハムなどは買う前に試食もさせてくれる。

そこで今日買ったのが、スペインの生ハム「ハモン・セラーノ」。イタリアのパルマ産生ハムと比べると味がかなりまろやかだ。利き酒じゃあないが、ここで以前イタリア産パルマハム、オーストラリア産パルマ風生ハム、ハモン・セラーノを順に試食していって、これが一番わたしの好みにあっていた。それ以来、時々買っている。
一緒に買ったのは、プロヴォローネ・ピカンテ。北イタリア産の硬めのチーズだ。4ヶ月以上熟成しているし、ピカンテなので味が強く深い。普段は軽くナッツとフルーツなどを合わせてそのまま食べるが、このチーズはとろりと溶けるのでピザをつくるときにも重宝。軽いモッツアレラと違い、かなり濃い味になる。

本当は何かつくろうかと思ったのだが、それは明日に延期。「飲みに行かない?」というお声もかかったが、今日はもう猫たちとウチにいたい気分。1日じゅうインタビューで疲れているので話もしたくない気分。

おつまみには、もちろんワインを。先日ケースで注文したGrant Burge Hillcot Merlotをぽんと開けた。いや、ぽん、じゃあないな。今時のオーストラリアワインはスクリューキャップがほとんどなので、ぐるぐるっと巻いて開ける。2010年はMerlotの当たり年。果実風味でオークの香りがほのかに。普段飲みにしているが、パスタにも軽いおつまみにも合う。

友達を呼んだり、出かけたり。そういう晩も悪くないが、このところ激務が続いていてどうも不義理をしている。ちびちびとちょっといいワインと上質のおつまみをやりながら、ひとりでぼうっとDVDでも見よう。今夜のささやかなストレス解消にはこんな感じが一番かもしれない。

 

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マグロとブリームの刺身変化二種

これだけ暑いと料理もなあ、と思いながら、いつものショッピングセンターを歩いていたら、魚屋の中国系「オニイさん」がニコヤカに挨拶してくれた。
いや、いきなり「魚屋の中国系オジさん」が若返ってオニイさんになったのではなく、数年前から新しくひとを雇い入れたらしい。これがまた感じのいい青年で、魚のこともよく知っている。オジさんの奥さんに「ねえ、この魚サシミにして食べても大丈夫?」と訊くと、必ず彼を振り返って念を押しているくらいだ。
火を使いたくなかったので、「今日はどれがサシミで食べられますか?」と訊いたら、即座に「マグロとブリーム」と答えてくれたので、それぞれ一切れずつ買った。
ブリーム(Bream)というと淡水魚だと思う日本人がほとんどだかが、こちらオーストラリアでは海水魚だ。Sea Breamとも呼ばれるが、オーストラリア産のものは丸のまま売られていることが多い。豪快にオーブンでロースト、なんてのはこの魚だ。タイでもよく見る。
切り身にしてあるものは外国産の冷凍物が多いが、この魚屋は実ははっきりとしたポリシーを持っていて、オーストラリア産の魚しか売らない。だから、サシミで食べられるようなブリームの切り身が手に入るわけだ。
さて、ふたつの切り身をふたつの違ったソースで酒のツマミ、違った、晩ゴハンにしようと思う。
まず、マグロ。
ソースは醤油、黒酢にタマネギの極小さなみじん切りを加えて混ぜ、塩、砂糖、粉カラシ、胡麻油、カノーラ油の順に加えておしまい。マグロはサイコロ切りにしてサラダとともに。

ブリームのほうは薄切りにして、カルパッチオに。肉はさっぱりとした甘味があるので、香辛料と言えるものは使わない。フェンネルが甘くすがすがしい香りを添えてくれるからだ。
時期的にとても小さいそのフェンネルは丁寧に薄切りにして魚に添える。そして、上からはパラパラとその葉の部分を散らし、バージンオリーブオイルとレモン汁を半々にしたものをかけて、塩コショウで味を整えた。

どちらも変わりソースで、ワサビ醤油で食べるよりは白ワインに合う。
こんなふうに、刺身にできる新鮮な魚の切り身が手に入るのが、あの魚屋のいいところ。おかげで、日本では食べられないような様々な白身魚の刺身を楽しめて、実はとても気に入っているのだ。