がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

新しいオーブンで骨付きラムのローストを

バンコクに帰ってみたら新しいオーブンになっていた。今までのオーブンもまだ使えたのだが、温度調節が上手くいかなかった。ちょうどその上の電磁調理台のつまみが使えなくなり、こちらのほうが深刻なので、それならばと20年モノの両方をいっぺんに新調したのだった。

真新しいオーブンを開いてみると、なんだか中が小さい。以前のものと比べるとひとまわり小さくなってしまったようだ。わたしのようにいっぺんに何でもかんでもオーブンでつくってしまうズボラにとっては、天版が小さくなったのは致命的。それでも取りあえず使ってみようと、バンコク初日の晩ゴハンは骨付きラム(仔羊肉)のローストで試してみた。

刻んだニンニクとローズマリをボウルに放り込み、そこにオリーブオイルをたっぷり加える。瓶からのスパイスはオレガノとクローブと黒コショウ。そこに大さじ1杯の粒マスタードを入れて、全て混ぜ合わせた。

そのマリネをラムに塗りたくって30分ほど室温に置き、あとは200度のオーブンで大体1時間。これはオーブンの性質と肉の量によっても違うので、わたしはいつも突き刺すタイプの温度計を使う。くれぐれも骨に当たらない位置で肉の真ん中に先が来るように。

中の温度が大体60−65度になったらオーブンから取り出し、アルミホイルで包んで15分。
ローストで一番必要なのはこの「オーブンから取り出してから包んで15分」だ。これをしないと、中でまだ調理されている肉のかたまりから肉汁が蒸発してしまうから。カラカラに乾いたローストになるのはそのせいなのだ。

付け合せはニンジン、ズッキーニ、カリフラワー、ニンニク粒)にオリーブオイルをからめて塩コショウ、それに皮を剥いて10分ほど茹でたジャガイモをあわせてオーブンで15分焼いた。

切ってみたら、この通り。
骨の周りはまだ柔らかく、でも火の通ったレア、その次に桜色のミディアムという完璧なミディアムレアのローストに仕上がった。

オーブンが少々小さいのは不満だが、それでも火加減はこちらの新しいほうがはるかにいい。焼き具合もクセがなく、ファンはまんべんなく回ってローストできていた。柔らかくてローズマリーの香りがぷんと鼻をくすぐる。

残りのローストは適当に切って、ラムとアジアングリーンのサラダにしようと思っている。

 

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