がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

プロヴェドーレス・マーケットで生牡蠣に舌鼓をうつ

土曜日はいつも見逃していたイベント、プロヴェドーレス・マーケット (Provedores Market) に行ってきた。
ヨーロピアン食品の卸業者倉庫の前で催される、年に一回のイタリアン食品マーケットだ。アコーディオンがイタリアン音楽を奏で、倉庫前の広場にはピザ、スパゲッティー、パン、お菓子、そして珈琲の店が立ち並んでいる。

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散歩のついでに立ち寄るひとも多いと見えて、新鮮な水とクッションまで備えたお犬サマ用カフェまである。

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それらを横目で見ながら…わたしのお目当てはコレだ。その場でこじ開けてくれる新鮮な生牡蠣。

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このオニイサンのすごいところは、素手で親指に指サックをしただけで高速で5秒もたたないうちにこじ開けてしまうことだ。いや、わたしの家にも牡蠣こじ開け用のナイフがあるが、指を傷つけてしまうから軍手装着、ひとつ開けるのに絶対1分以上かかる。そんなわけで、もうこのごろでは自分で開けるなどという大仕事はしたことがない。

オニイサンはしゃべりながら牡蠣を取り、じゃっと一息でナイフを隙間に入れて、するっと開けてしまう。見事だ。

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たった今開けたばかりの新鮮な生牡蠣は、1ダースで約1200円。レモンをたらーりとたらして、口につけ一気にすすりこむ。ああ、至福の瞬間。

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ワインなどの酒類は販売していない。卸業者の倉庫前なので酒の小売は許可されていないのだ。これだけがちょっと残念。こんなに新鮮で美味しい生牡蠣をキリリと冷えた白ワインで流し込めないところが。

気を取り直して後ろを振り返れば、おお、イタリアのアンチックな中古車が。と言っても、古いなりに整備されていて、こりゃ高いだろうなあと思わせる風情だ。このFiatなんか可愛らしくて、駐車がヘタクソなわたしにもすんなりと行きそうなくらい小さい(でも、もちろんマニュアル)。

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倉庫の中に入ると、ここでもチーズや豆類やサラミなどが販売されている。わたしが買ったのは日本に持って帰ってお正月のおつまみ用にできる丸ごとサラミを2本。そして、アマレット風味のビスケット。

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お酒は、卸業者なので売ってはいるが4リットル以上となっている。つまりワイン6本分だ。試飲はアルコール分の強いグラッパとリモンチェロのみ。ワインを試飲なしで買うつもりはないので、これだけは断念した。

そのあとは、近くのイタリア食品店でサラミや生ハムなどを切ってもらい、チーズも少しずつやはり切り分けてもらってから、その店の試飲所で試した白ワインを2本買った。

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晩春の遅い午後はまだ少し肌寒いけれど、自宅の庭でゆっくりと楽しむワインとおつまみとおしゃべりで「今日はイタリアンづくしの土曜日だねえ」と呟きながら空を仰いでみる。
明日もいい天気になりそうだ(と思ったら30度まで上がる暑い日に)。

 

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