マーガレット・リバーへ:1日目のMiki’s Open Kitchen

電話はMiki’s Open Kitchenのスタッフからだった。「8時20分でしたら予約できます」とのこと。キャンセルが出たら知らせてほしい、と言っておいてよかった。

マーガレット・リバーでは有名な天ぷら専門の和食店で、オーストラリアのGourmet Travellers誌の2014年「Australia 100」に入った注目のレストランだ。なぜ「オープン」かと言うと、店のほとんど半分を占めているのが天ぷらを揚げたりする調理場で、その大きなオープンキッチンを囲んでカウンターに座れるようになっているからだ。あとは6人以上一緒に座れるグループ席がふたつしかない。かなり小さなレストランだ。
昼間Googleの地図を頼りにぶらぶらと通りを歩いてみたが、あまりにも奥まっていて何度も通ったけれど見つからなかったくらいだ。トイレは外にあるし、お世辞にもイマ風のお金をかけたレイアウトの店とは言いがたい。混んでいるのは、美味しい食事とキッチンの「舞台鑑賞」があるからだろう。

さっそく予約時間に飛んで行った(いや、ホテルが同じ道にあるので5分ほどテクテクと歩いていった)。
かなり質素な入り口なのでまたもや見つけるのに苦労したが、昼間に確認しておかなかったら電話をかけなければならなかったかもしれない。それほどちんまりとしている。

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メニューを開くと、コース料理がふたつとアラカルトメニューがいくつか。わたしは選べるコース料理を選択。まずは、和風で言うところの「お通し」が登場。こちらはコースが始まる直前に供されるものでAmuseまたはAmuse Boucheと呼ばれる一口サイズの前菜だ。イイダコの天ぷらに出し汁がかけてあり、クリームチーズには青のりがまぶしてある。始まりとしてはとてもいい感じ。

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「今日の刺し身のヅケ」と「緑茶燻製のカンガルーにカブの漬物とゴマソース添え」。刺し身はマグロの赤みで、柔らかく甘い。カンガルーは…燻製だからだろうが少々固く干からびた感じ。カンガルーはいずれにしろ火を入れるとパサパサするので、燻製にするならもう少し柔らかく油ののった肉類のほうが良かったのではと思った。カブの漬物にはビックリ。パースではカブなど見たことがないのだ。そうしたら、次の日に行った市場にはあったので、マーガレット・リバーでは買えるようだ。いいなあ。

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ホワイティングはキスの一種。天ぷらにして上からシソと塩で味付けがしてある。さすがに天ぷらは素晴らしい。からっと揚がった衣の下で柔らかくくずれる味の良い白身魚が舌と歯に心地よい。この隣にあった「アコヤガイの揚げ物と自家製佃煮ソース」と「帆立貝のフライ、ヒチミ・アイオリソース添え」も絶品。最初「ヒチミとは?」と思ったが、出てきたら「七味」だった。確か日本でも数字の七を「ひち」と読む地方があったような。どこだっけ。

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「お口直し」として供されたのは「そうめんと大根と人参のサラダ、トビコとゴマソースのせ」。こちらはお口直しの名に恥じず、さらりと喉越しのいい一品。

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最後の締めは「かき揚げ」「豆腐田楽の竹の葉蒸し」「紫蘇御飯」だ。
かき揚げはからっと揚がっていて美味しく歯ごたえもいい。ただし、わたしの好みとしてはもう少し太く切って野菜の歯ごたえの違いを楽しみたかった。あまりにも細切りなので、どれがどの野菜かわからないのだ。豆腐の田楽は可もなく不可もなし。紫蘇御飯はかき揚げをオカズに美味しくいただいた。

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最後はデザートの「ゆず風味パンナコッタ」。これは、かき揚げの後にさっぱりと口の中に広がり、風味も豊かだ。申し分ない。一緒に注文したのは「ゆず梅酒」。切子のショットグラスで色合いも美しい。

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ディナーを終えて、オープンキッチンにして客から全て見えるようにしたのは、客寄せとしては素晴らしいアイデアだと思った。オーストラリアには和食好きが沢山いるが、天ぷらやフライをどのようにしてつくるのかは全く知らないひとたちが多い。天ぷらを揚げるときに丁寧にカスを取り、銅に混ぜたころもにさっとひたした具をそっとひとつずつ揚げ鍋に落とす。そして、あとから少しころもを垂らして全体的にからりと揚げる。そうした仕草を見ながら高品質のディナーを楽しめるのが、当たったのだろう。マーガレット・リバーに行くひとには、ぜひ予約することをお勧めする。

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わたしは、もう一度行って今度は「天ぷらコース」を注文してみたい。そして、天ぷら以外のもののこれからのさらなる開発に期待したい。

苦言だが、もう少しオーストラリア人スタッフの感じがいいとなあ…。出てきたものが何だかわからず2回ほど呼び止めて訊いた客に、「メニューをお渡ししますから、ご自分でチェックしてください」と。忙しいのはわかるが、言い方にもう少し優しさがあってもいいのではないかとそのときに思った。だって、Amuseやサラダなどその日の素材で決まるものもあって、メニューには「サラダ」としか載っていないし。
そんなわけで、隣の客に「自分でチェックするように」とメニューが渡されたときに、わたしもついでにメニューを頼んでiPhoneで撮影しておいた。

さて、第2日目へ続く。

 

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