ウォーム・ボディーズ (2013)

ゾンビー映画は嫌いだ。というより、死んで生き返った人間モドキがぎくしゃくと歩きながら人間を殺して肉を食らう…というシーンが延々と続くだけで、最後には「あー見なければよかった」という感想しか出ないからだ。

それなのになぜこの映画を見たかというと、ニコラス・ホルトが出ていたからだ。わたしはこのひとが「アバウト・ア・ボーイ」の子役で、ヒュー・グラントを食ってしまうほどの演技で光っていたときからのファンである。

さて、その彼がゾンビーだ。いやに哲学的なゾンビーで、冒頭の独白では自分の境遇を皮肉るだけの知性を持つ「およそゾンビーらしからぬゾンビー」なのだ。それにハンサムだし。
彼 は自分の名前さえRという最初のアルファベットしか思い出せない。しかし、「友情のようなもの」を感じるゾンビー仲間もいるし、レコードの膨大なコレク ションも捨てられた飛行機のなかに作り、なおかつ唯一赤いフード付きジャージなどという鮮やかな色(他のゾンビーは誰もが暗い色の洋服)を身につけてい る。

その彼があろうことか人間の女性に恋をしてしまう。それも、彼女の元恋人の脳を食べたあとで。

くだらない映画かと思っていたら、構成もストーリーもしっかりしていてなぜか引き込まれてしまった。俳優たちの演技もいい。

まさか「愛がゾンビーを救う」とは思ってもみなかったが、ホラー映画とラブロマンスとコメディーが共存している稀有な映画として、お勧めしたい。

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