がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

クリスマスのローストチキン

まだバンコクに住んでいたときには、かなり盛大にクリスマスパーティーをしたものだ。

そのころはまだビジネスの知り合いも沢山いたし、歳の近い友達も住んでいた。だから、7-8キロもある七面鳥を購入し、1週間前から長い時間をかけて冷蔵庫で解凍した。
焼いている間中、当時飼っていたペキニーズ犬がオーブンの真ん前に陣取り、1時間以上も辛抱強く「自分よりはるかに大きいビッグチキンが焼き上がる」のを待ち続けていた。ああ、懐かしい。

そんな10人ほども招待していた15年前とは違い、ステーキやローストやハムなどでひっそりとクリスマスを祝っている。

roast

今年は、それでも詰め物を作ってローストチキンを焼いてみた。丸ごとチキンはよくオーストラリアでも買うが、詰め物をして丸のまま焼くのはここ最近したことがない。時間もかかるからだが、今は休暇中で時間ならたっぷりある。

丸ごとチキンは、焼き始める30分ほど前には冷蔵庫から出し、洗って乾かしてから常温に戻しておく。その間にオーブンを温め、詰め物(スタッフィング)作りだ。
今回はバンコクにある様々な種類のきのこ類を詰めることにした。ヒラタケ、マイタケ、ぶなしめじ、シイタケ、フクロタケ、エノキダケなど。使わなかったのは、オーストラリアでは安いがタイだと3倍ほど高くなるマッシュルームだけである。
まずフライパンにオリーブオイルを熱し、中火でスライスしたニンニクとみじん切りにした玉ねぎを一個分炒め、色が透き通ったら強火にして、きのこを炒める。火が通ったら白ワインをふりかけ、タイムの葉をたっぷり入れ、レモンの皮をがりがりと削っていれてから、塩コショウで味を整えてから火を止める。

before野菜とジャガイモを切っている間に冷ましておく。今日の野菜はニンジンとセロリと玉ねぎ。適当に切ってジャガイモと一緒に。

冷めた詰め物に、今度は昨日からそとに放っておいた固い厚切りパンを1枚、がりがりと削って加える。そこに卵を泡立ててから1個分。手でぐにゃぐにゃと混ぜあわせて、詰め物の出来上がりだ。これを、チキンのオシリからぎゅうぎゅうと詰めていく。詰め終わったら、残りのタイムをぐっと押し込み、レモン半分ついでにぎゅうと押しこむ。オリーブオイルをたっぷり垂らし、塩コショウし、パプリカをまんべんなく塗りたくって準備は整った。

doneオーブンは大体200度で40分ほど。ウチのオーブンは後ろの火力がなぜか弱いので、その

 

後チキンの向きを変えてやって180度にし、今度は30分。焦げそうになったらアルミホイルをかぶせる。下のグレービーが焦げそうになったら水を入れる。
焼きあがったチキンをオーブンから出して、アルミホイルをピッタリとかぶせて15-20分ほど寝かせる。その間、220度にしたオーブンにジャガイモと野菜の天板を入れてまた20分。こんがりと焼きあがったら、チキンと一緒に大皿に持って、さあクリスマスディナーの出来上がりだ。

served一人分ずつ切り分けて皿に盛ると、お腹に詰めたきのこミックスは肉汁で香ばしく、肉はあくまでもジューシーで柔らかく、皮はパリパリだ。添えたワインは南オーストラリア、ジェイコブス・クリークのセントヒューゴー2010年のシラーズ。

この後は、カスタード中村のビッシュ・ド・ノエル風の生クリームケーキ。実は、あんまり食べ過ぎて、食後酒のキルシュさえ半分も残してしまった。

cake

 

東京やバンコクで皆がクリスマスパーティーの「宴会たけなわ」だろう。がびんちでは、音を落とした静かなクリスマスソングと静かなディナーでゆっくりと時が流れていく。

 

 

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