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津波その後・各国の報道から

咳は止まらないし、熱も下がらない。せっかく一年に一度の「東京里帰り」なのに、母の風邪がうつったのか、わたしまで寝たり起きたりの生活になってしまった。やれやれ。おかげでこんなヘンな時間に寝られなくなってしまう。
ゴホゴホと咳ばかり撒き散らしていては、外出もままならないので、もっぱらの情報源はテレビと新聞だ。インターネットは、Windows95なんぞというアンティックで、28.8kbps以上出ない超カメ速度で接続しているため、力尽きてしまうことが多い。
そして、ライブドアの無料接続を使っているのだが、これがまたイッパツで繋がったためしがないという情けなさ。「相手先のコンピュータが応答しません」と出る。課金されてもいいから、なんとか短期間東京から接続できるサーバはないものか。
しかし、日本のテレビ報道番組というのはおもしろくないね。
blog::TIAOのMAOさんは、言う。「今回の報道を通じて気になったのは、一見情報量は多いように見えながら、ほぼ同じような内容の反復であり、また現地からの報道内容にしても被災地した現地の人びとや救援に集まっている世界各国の動きの「生」の声がとても少ない。」
テレビを見る限りでは、どのチャンネルも現地に記者を派遣しているようだが、一箇所からのありきたりのレポートが多い。現地の被災者は、何もかも失った。家族も失った。そして、泣く。「誰か助けてください」と。どこの記者のレポートも同じだ。被災者の涙はせつない。だが、感情に訴えるだけのインタビューでは、視聴者の目を未来に向けることはできないのではないか。
感染症の蔓延が心配されているのなら、その理由を調査して報道すべきだ。現地で医薬品が不足しているというのなら、その現地で医療・復旧活動にたずさわるひとびとの声をもっと伝えるべきだ。そして、街と海岸の復旧活動はどうしたのだ。完璧に破壊されたカオラックの海岸を毎日飽きもせず流すくらいなら、一握りと言えど、どこでどうした復旧が行われているのか報道するべきではないのか。
先週のわたしの友人の話によると、プーケット・パットンビーチでは瓦礫の廃棄と復旧がすでに始まったというが、どこの局の記者にもそれが見えないのが、もどかしい。
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バンコクからメイルが来た。プーケットに休暇に行っていた友達と、連絡がとれたのだ。バンコク有名ホテルで働く彼は、クリスマス中はもちろん休暇はとれず、26日朝から3日間、プーケットに持つ休暇用アパートに滞在する予定だった。人づてにその話は聞いていたのだが、そのあとは連絡がとれない。さては被災したか、と気をもんでいたのだが、彼はまだそのときタウン近くのアパートにいた。被災はしなかったが、もちろん彼の働くホテルチェーンのひとつは、プーケットの海岸にもある。すぐさまそちらに赴き、陣頭指揮をとっていたというのだ。いや、よかった。
しかし、何日か前にも書いた香港からのドイツ人家族は、依然として子供3人を含む5人の行方がわからない。1月5日付の朝日新聞で、米国パウエル長官のプーケット被災者センター訪問の写真が載っていたが、その後ろにわたしのオフィスが作ったドイツ人家族の行方を探すポスターがうつっている。7歳の少年のあどけない顔に、ため息が出た。
破壊的な津波に、親の手からもぎとられて行方不明になった子供たちは多い。わたしがドンムアン空港でヘルプデスクをしていた2日間にも、プーケットから着いたスイス人女性がそんな話をしていた。
「わたしは、スイスから甥夫婦を探しにきたのよ。どうにか3つ目の病院で見つけたときには、もう嬉しくて嬉しくて。でも、甥の隣にいたドイツ人は奥さんを亡くして、でも娘を絶対に探し出すんだ、って。なんで手を離してしまったのか、って。流れていく娘の顔が忘れられない、って。わたし、なんて言ったらいいのか、わからなかったわ」そう言うと、彼女は顔を覆ってしまった。
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ドイツ人死者は何日か前から60人という数から動かない。これは、死者の身元確認が難航していることを物語っている。土曜日8日付ロイター・ドイツのサイトでは、前日金曜日の行方不明者724人は716人まで下がった。これは、被災しなかった個人旅行者あるいはその家族が政府に通報したからであろうが、それでもまだドイツは行方不明者の数ではトップだ。
Neue Zuercher Zeitung(ノイエ・ツゥルヒャー・ツァイトング、スイス)オンラインによると、スイス人死者も依然として23人にとどまっているが、リストに上がっている行方不明者は500人ほどから現在では420人になった。しかし、最悪の場合が考えられる(つまり当地にいたことが確認できて、しかも津波以来連絡のない)スイス人は、105人だ。この105人の家族、あるいは家族全員が被災地に向かってしまい連絡がとれない場合は、その居住地に、連邦警察の要請を受けて州警察からの情報収集が始まった。DNA鑑定のため、本人の使った歯ブラシやヘアブラシなど、または歯科医に残る歯型データ、そしてそのどれもない場合に血の繋がる家族からの血液サンプルなどを集めているのだ。
スイスは24人の検死専門家を先週プーケットに送ったが、そこで彼らは300人以上にも上る他国の専門家たち(もちろん報道されていないが、日本が先週送った4人もここに含まれる)と合流して、遺体のDNA鑑定に当たっている。この双方からの膨大なデータをどう照合していくかが、これからの課題とも言えよう。このデータバンクをタイに置くか、あるいはインターポールの直轄とするかも、まだ決定していない。
日がたつにつれ、ますます困難を増す身元確認だが、タイ人かそうでない外国人かという確認さえ、現在、見た目ではもやは不可能という状態になってしまった。

2件のコメント

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    gabyさん、私のブログ(http://joewatanabe.blogzine.jp/diary/)にコメントいただきありがとうございました。ご指摘の通り、全く日本の報道は面白くありません。ニュースなのに、ニュース性に欠けるからです。スマトラの津波では、特にNHKニュースがひどかった。
     gabyさんのブログは、非常に面白いので、これからもときどき訪問させていただきます。よろしくお願いします。

  2. SECRET: 0
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    こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
    わたしのレンタルサーバは、セキュリティの関係でPingが飛ばせないようになっているので、TBがどこにも送れないのです。残念。
    日本に住んでいませんから、日本語新聞はもっぱらネットからの収集になってしまい、ふつうは朝日コムと産経ウェブくらいでしょうか。あとは、外国の報道ネットとブログを定期的に巡回しています。今回の津波災害では、ネットに早くから情報が流れだし、報道サイトより早くそして詳細でした。個人が発信するものを改めて見直すとともに、こうした情報に触れることのできるインターネットという媒体はすごいな、と思いました。

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