がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

夕方の買い物のあとで、リクエストの鶏梅照り焼き

パースにいると、友達と飲みに行ったり外ゴハンにしたりと結構夜のお出かけもしているのだが、東京に帰ると実家にベッタリ。行動範囲が半径1キロ以内というイヤにローカルな日々が続いている。
出かけるのは母の用事か夕方の買い物が主だ。そして夜はなるべく一緒にいたいので、大ババの家で小ババは飯炊きにいそしむ。パースの生活とは全く違う毎日で、一体わたしは来年初めからキチンとセンセイ業に戻れるのだろうか、と少々心配になってくる。はあ。

しかし、買い物は実は楽しい。
パースで和食を作ろうとすると材料の調達から色々と難儀するわけだが、ここではちょっとツッカケで出かけるだけで、アレにしようか、コレにしようか、と色々な献立がポンポンと頭に浮かぶ。
棍棒のような米茄子をもっと大きくしたナスのバケモノは、そのままでは皮が硬くて炒められないし、ネギはポワロと呼ばれる西洋風煮物に使う太くて短いものか、スプリングオニオンという九条葱のように細くて白身の少ないものしかない。大根は人参ほどの大きさだ。納豆も油揚げも枝豆もレンコンも冷凍だし、ワカメはもちろん乾燥モノ。

そんなオーストラリアの生活から比べたら、食べたかった和食材が安いこと、安いこと。大きなビニールバックを両手に抱え、路地のカレーや煮物の匂いを嗅ぎながら薄暗くなった道をゆっくりと帰る。途中犬を連れたひとに会うと、どうも頬がほころんでしまって「かわいいですね」とか「ペキニーズですか」とか「女の子ですか」とか訊いてしまう。触りたくってウズウズするが、妹が一度そういうことをして顎を齧られたことを思い出し、飼い主に声をかけるだけにする。

さて、晩ゴハン。
一休みしてから、今日はこないだ記事にした鶏肉の梅照り焼きを食べたいという母のリクエストに応える。先日買っておいたのは鶏のもも肉なのですこしこってりとした味になったが、梅肉と大葉のせいでサッパリとして、母とふたり、もも肉2枚をぺろりと食べてしまった。

umechicken添えたのは、大好きな旬のカブ。今回は塩で絞ってからレモンの皮を削ってワサビ、みりんと和えた。

もうひとつは、油抜きをした油揚げ、シメジ、ワカメの炒め煮。

aburaage-wakame
明日は母がどうしてもおでんを「自分で」作るというので、わたしの飯炊きはお休み。「朝のうちに作っておくから、晩ゴハンまでには味が染みて美味しくなっているよ」とのこと。楽しみだ。

 

2 COMMENTS

がびさん お久しぶりです。
美味しそうな日本食ばかりで羨ましいです~
私も日本の食事を思うとやっぱ老後は(あまり先の話でもない?^^)日本の有料老人ホーム?とか。
私が母と会う時は東京で10日前後の外泊+旅気分ですので外食だけに偏ります。
でも母はそういうのにキチンと目を配っており、「ほうれん草のおひたしとぉ~この野菜炒めのもください」と野菜も忘れません。きゅうりを買ってきてマヨ醤油でホテルの部屋でかじりながらのビールも美味しいです。

同じような年齢のお母様がおられて、しかも脚が同じように痛いそうで親しみが湧きます。
ガビさんのお母様はお料理をまだされるようでお元気ですね~

満喫してくださいね~

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がび

こんにちは。
でも、和食が続いていると洋食も食べたくなりますね。母も洋モノがキライではないんだけれど、何しろ材料が極端に不足しているのでどうしても和食のほうが作りやすいというのがあります。

お母様と会うときは東京ですか。それなら旅気分で楽しそう。ウチの母はもう体が言うことを聞きませんから、旅は難しいですね。本当はどこかに連れていってあげたいのだけれど、本人も疲れるだろうしたぶん無理だろうと思います。残念。

あと残すところ2日。またお正月には戻りますが、母はさびしがるでしょうね。ツライ…。

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