がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

臆病モノ、なんとガレージを閉め忘れる

三週間ほど前にも書いたが、わたしは今「要塞」に住んでいる。
臆病モノで眠りが浅いがためであり、決してトイレが純金で出来ているわけでも、フェラーリが車庫に鎮座しているわけでも、腕が持ち上がらないほどデカイ宝石を両手指にギラギラさせているわけでもない。

ところが今朝その最新式の警報が鳴った。それも、朝の4時半だ。
正確に言うと「警報が鳴った」のではなく「ホンモノの警報が鳴る前の警告ブザーが鳴った」のだ。ピーッピーッと電子目覚まし時計のような音だが、それが段々と間隔を狭くしていき、しばらくしてとてもじゃないが「ゆっくりと何かを盗める状態ではないほどの大音量警報」が鳴ることになっている。警告ブザーは、住人のミスでいきなり警報が鳴り出すのを防ぐためなのだ。だからこのブザーが鳴っている数秒間は、警備会社にまだ連絡は行かない。
もちろん眠りの浅いわたしは、最初のピーッピーッ2音くらいでもうがばっと飛び起きた。そして手探りでアラームをオフにしてしまったのだ。

侵入者がいたとしたら、わたしの行動はマコトにアホウと言うほかはない。警備会社に連絡が行く前にアラームを切り、その上パジャマ姿で家中電気をつけまくったのだから。
しかし、誰もいないし誰かが入った形跡もない。家の中のセンサーが感知していないとすると、ガレージだ。おそるおそる玄関口を開けて、ガレージの方角を覗いてみると……ガレージのシャッターが閉まっていない。閉めるのを忘れたのだ。早朝の日光かあるいは小動物のたぐいが、開いているガレージのセンサーに引っかかったのだろう。

臆病モノと言いながらこういうヘマをするわたしは、おかげでひどい寝不足の一日を送ることになった。

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