がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

いつもは脇役、ローズマリー風味のポテト

オーストラリアでも、そろそろトランス脂肪酸の表示が増えてきた。体に害を与える、別名「プラスチック食品」と呼ばれる油のことだ。安いマーガリンや植物油、そしてお菓子でもよく使うショートニングに含まれている。心臓病のリスクを高めるので、米国では表示が義務付けられているそうだが、オーストラリアではまだそこまでいっていない。
一度テレビで見て怖くなり、少しネットで調べてみたらもっと怖くなった。何しろ、市販の揚げ物や菓子パン類には大量に含まれているのだ。

自分では揚げ物料理をほとんど作らないが、カラリと上手に揚がったチップス(フライドポテトの英国名)は嫌いではない。あまり食べないようにはしているが、レストランで付け合せとして皿に盛ってあるとつい手が出てしまう。作り方によっては、50%以上がトランス脂肪酸になってしまう食べものだ、とわかってはいるのだけれど。

だから、うちでは決してチップスを添えない。別に我慢しているわけではなく、もっと簡単で美味しく、ヘルシーなじゃがいも料理があるからだ。
普段はメインの肉料理に添える脇役だが、ちょっとした酒のつまみにも使えるので重宝している。

じゃがいもはフライドポテトのような「拍子木」ではなく、英国式チップスのような「くし型」に切る。わたしは一個を四等分するだけなので、かなり豪快な一切れになる。それを大きなボウルに入れて、オリーブ油をたらす。がりがりとコショウを挽き入れる。海の塩をぱらぱらと振りかける。新鮮なローズマリーの葉を手でちぎって入れる。両手でじゃがいもごと混ぜ合わせて、百八十度のオーブンで45分ぐらい。きれいな焼き色がついてフォークがすっと通るようになったら、熱いまますぐ食卓に運ぶ。

簡単すぎて拍子抜けしてしまうほどだが、これは美味しい。国民的にじゃがいもがダイスキなスイス人たちが、一人残らず褒めてくれたのだから間違いない。
ここのところ涼しいバンコクでは(つまり、冬の東京から戻ってきたということだが)、こんなローズマリーの香り漂う温かいおつまみでちょいと一杯ひっかけるのも、楽しい。

3 COMMENTS

MAO

SECRET: 0
PASS:
gabyさん、バンコクへ戻ったのですね。
この文章は読んでいて唾が出てくる。
料理を語った時のgabyさんが一流です。
グローバルじゃなく、インターナショナルでもなく、トランスナショナルって感じかな。
gabyさんの手料理を一度でも食べることが今の夢です(笑)。

返信する
がび

SECRET: 0
PASS:
実は、バンコクをすでに後にしてしまいました。
現在、パースです。38度の暑さで、自動放水装置がついているにもかかわらず、庭が1/3以上枯れてしまってゲンナリ。どうやら水より、熱でやられたようです。来週はもっと上がるようですので、新学期がコワイ。。。
わたしは、「青菜に塩」どころか「塩水で1時間ぐらい煮立てた青菜」のようにへたばっています。食べるのはサラダとスイカばっかり(笑)。

返信する
大平ミカ

SECRET: 0
PASS:
こんにちわ
ブログ「こころの花びら」管理人のエレミヤです。
がびさん、ご連絡ありがとうございます。
このたびのトラックバックの件、ごもっともだと思いましたので、
即、該当記事すべてを削除いたしました。
申し訳ありませんでした。
ネットマナーの徹底をこころがけてまいりたいと思います。
ありがとうございました。

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です