灰皿のない国

ふと気がついたら、もう煙草を止めてからすでに1年たってしまった。
わたしは禁煙してから6年でまた始めてしまった経験があるので、今回は「1本くらいいいよね」は無しにしたいと思っている。1本が2本になり、ひとからもらうのが気が引けるようになり、そして自分で1箱買っちゃったらもうダメなのだ。あとは坂から転げ落ちるように、早い。
日本やタイではまだいるが、ここ豪州パースのわたしの周りに喫煙者はすでに全くいなくなってしまった。わたしの後にまだ吸っていたひとは、妊娠して止めざるをえなくなり、現在では授乳中のためまだまだ喫煙を始めることはないだろう。

そんなわけで不便を感じなくなってしまったが、実はパースは「灰皿のない国」でもある。

公 共の建物はすでに全面的に禁煙、レストランもカフェもダメ、来年あたりからはパブでさえ禁煙になるというから、喫煙できる場所はもう「外」か「自宅」、そ して「自分の車の中」に限られている。自宅と車にはどうせ灰皿があるだろうが、問題は「外」である。ゴミ箱はどの通りにも備え付けられているのだが、灰皿 はない。結果として、もちろん「煙草のポイ捨て」をせざるをえないのだ。不本意ながらわたしもたまにそうしていたし、または足で踏んで消した吸殻を拾い、 ゴミ箱に捨てるなんて二度手間をかけることもした。
ゴミ箱には広いフチがついているので、そこでもみ消すこともできるのだろうが、もし本当に消えていなくて火でもついたらと思うと、怖くて試したことはない。

喫煙者を「外」に追いやるのだったら、灰皿くらい備え付けるべきだと思うのだが、嫌煙者の多いこの国では、灰皿を見るのさえ嫌ということかもしれない。
そして、外で歩きながら煙草を吸うひとの吸殻が街を汚してもかまわないという大人たちが、もしかしたら学校で平気でごみを教室に捨てる子供たちの親なのかもしれない。

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