がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

センセイから学生に

お久しぶりです。

アルバニーでの短期休暇の途中、手違いからダイヤルアップ接続ができなくなり、「まあ、帰ってから書けばいいや」と思いながら、何となく今まで放りっぱなしになっていた。生まれつきのグータラに加え、他のことで忙しいと頭がそっちのほうでイッパイになってしまうからだ。

とにかく、公立高校教師の仕事はとうとう見つからなかった。三年前の失業状態に逆戻りである。

ただひとつ違うのは、今月から「学生」に戻ったことだ。応用言語学の修士課程に入ることが、ぎりぎり新学期の始まる前に決まった。学生証もなく、電子化されている登録もできない。学生課の担当に言わせると「大丈夫よー。まあ、とりあえず講義にだけはどれでも出ていいから。適当に見てからでも選べるからね」。
大学と違って、大学院はずいぶんとフレキシブルだ。
そして、応用言語学は最低二年間の現場教育経験が必要とされるから、在籍している学生たちはほとんどがセンセイ、またはセンセイだったひとたちだ。したがって、何回かある講義は全て四時過ぎである。これなら、もし仕事が見つかっても細々と続けることができる。

そんなわけで、二月から始まった大学新学期(大学院は三月から)のキャンパスに、手続きのためもあって何度か足を運んだ。同じ専攻のひとたちと話す機会もあった。「高校でガキを教えているだけでは使わないような単語」を、久しぶりにアタマの隅から引き出して使うのも、また楽しいものである。

しかし、ねえ。
大学新学期なので、ちょっと前まで高校生だったという新入生がキャンパスにうじゃうじゃといる。うじゃうじゃどころか、ぎゃあぎゃあとかなりウルサイ。考えてみたら、こういう子供たちを去年まで教えていたのだから、ギャップを覚えて当然なのかもしれない。ヘタすりゃ、去年教えていた生徒に出くわす可能性だってあるのだ。
先週の金曜日にやっと学生証を手にいれたが、そのときの窓口でも「キャンパスカードを発行してもらいたいんですが」と口を切ったら、「スタッフですか、学生ですか?」と確認の質問が来た。
わたしの前にいた学生にはそんな質問してなかったのに。
しかしよく考えてみたら、わたしは到底学生には「見えない」。当たり前か。

 

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