がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

オデカケ前のハラごなしにつきあう

土 曜日なので「アソビに行こうよー」と誘われたが、ここでハメをはずしてまた風邪再発しては大変なことになる。残念だけど、と断ると、「じゃあ、とんでもな く早い夕食は?」だって。というのも、土曜日にアソビに行くというのは、8時くらいからパブで待ち合わせてたらたらと飲み、10時くらいから大勢で食事に 行き、最後にまたどこかのクラブかパブで飲む、といった具合なのだ。したがって、早いうちに少しハラごしらえをしておかないと、10時の食事まで持たな い。
これには即承諾。5時にうちから歩いて10分ほどの中華食堂で待ち合わせる。再発を恐れるあまり、下着にセーターにカーディガンにコートにマ フラー、ころがったほうが歩くより早いんじゃないかと思われるほどコロコロに着ぶくれて登場、「あれ、痩せたんじゃなかったの?」と大爆笑される。
こ こは8月11日に書いた中華バーベキュー屋と違い、ご飯がふっくらもちもちととても美味しいのだが、今日のわたしには喉の通りが悪い。肉厚の鴨もちょっと 脂っこいし、蒸し鶏もあんまり気が進まない。よれよれのメニューをにらんで考え込んでいたら、あった。えびワンタンスープだ。このワンタンは圧巻である。 日本のように、耳掻きほどの肉の量を考えたらオオマチガイだ。大えびのブツ切りと豚挽き肉ではちきれんばかりの量が、餃子ほどの団子になって、それが6個 も大鉢を埋め尽くしている。空いた場所には中華青菜がこれまた沢山。スープはさっぱりと鶏ガラだし、ふりかけられた揚げにんにくもいい香りを添えている。
ふうふう言いながらすすっていると、着ぶくれたわたしはだんだんと暑くなってきた。首のスカーフをとり、カーディガンを脱ぐ。あごから肩にかけてスッキリしたら、友達のひとりが「あら、なんだ病み上がりに見えるね、やっぱり」だと。

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