がびのテラス - 軽妙にして辛辣、独断にして優雅に

豪州の公立学校はこんな感じ

明日から新学期が始まる。やっとこさ契約がはいったので、また教師となるわけだ。
こちらの学校は1年生から7年生までが「小学校」、あとは全て中 学校(Secondary School)と呼ぶが、実は高等部も含む8年生から12年生までの子供たちが学ぶ。10年生までが義務教育だが、その上の11年生、12年生ともなると ほとんどが専門学校か大学に進むことになる。実際には日本の教育制度とは違い、TEEと呼ばれる大学入学試験の点数によって入学できる大学(西豪州ではカ ソリックの大学一校を除き、全て国立)、それどころか大学そのものに行けるかどうかが決定されてしまうので、12年生はがりがりと勉強している「らし い」。

今回半年の予定で非常勤となった学校では、8年生から10年生までに日本語を教える。11年生、12年生のクラスでは、外国語は TEEのための選択科目のひとつなので、必然的に「日本語を勉強したい子供たち」のみ、従って学習態度もマジメなものである。しかし、わたしの担当するの は「日本語なんかやりたくねーよ」という子供がかなり混じった低学年の外国語必修クラスである。公立学校の常で、出来ない子、問題児、それどころか自閉症 やらADDと呼ばれる集中力欠如症の子供やらももちろん「平等に」分配してくれる。
わたしは初めての教育実習のときに、いきなり公立三流高校、し かもドラッグと暴力のために警官が常駐なんて場所に送られ、がつんとカルチャーショックを受けた経験があるので、もう何を見てもあまり驚かなくなった。だ から、教育熱心な親が自分の子供たちを万難を排して私立学校に送るのも、この国では常識である。
日本でも教育の荒廃が叫ばれだして久しいが、こちらに比べるとまだ教育環境が整っているような気がしてならない。

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