砂肝のピリピリみそ和え

わたしは砂肝が大好きだ。
たぶんあの食感がコリコリと刺激的だからだろうと思うが、とにかくどこに住んでいても必ず探し出して食してきた。フランスでもスイスでもタイでも、そしてオーストラリアでも。

このブログでも何度も登場してはいるが、一応味だけは変えながら楽しんでいる。

まあ、タイ以外はどこでもそうだったが、砂肝は「臓物」であるから「ニンゲンの食べるものではない」と考えるひとは多い。それでも、オーストラリアのスーパーにも砂肝はある。時々だが。肉売り場の隅っこで「犬猫用の残り肉パック」や「鶏の首だの骨だのが山盛りのスープ用パック」と一緒に売られている。全く失礼千万なのである。
そして、もちろん日本で売られている砂肝のようにきれいに処理してあるわけではない。なんだかわからないヒラヒラもくっついているし、ゴミも残っている。そんな砂肝だが、もちろん安い。500gのパックで200円ぐらいか。

久しぶりに買ってきたが、すぐに調理できるようなシロモノではなく、まずはゴミを取り除き、冷水で洗い、いらない部分を切り取り、スジを除き、薄切りにし…という作業を実に40分。いつもは15分しか料理にかけないわたしとしては、とんでもなく長い時間だ。それでも食いしん坊はじっと我慢、Jamie Cullumなんぞを聴きながら、リズムにのりすぎて自分の指を切らないように黙々と下処理をする。

下処理が半分ぐらい済んだら、湯を沸かしネギの青いところを手でちぎって入れ、生姜を薄切りにして浮かべ、酒をどぼんと加えておく。いつもは炒めることが多いが、こうしてゆでると臭みもなく、炒めるよりほんの少し歯ごたえが柔らかいような気がする。

下処理が終わると砂肝の量は1キロから700グラムぐらいにまで減っている。こんな具合に。それをグラグラと煮立つ湯に放り込み5分。その間に出汁で味噌を伸ばし、酒を加え、唐辛子とネギを刻み、砂肝をほうりこんでざっと混ぜてオシマイ。

ぴりりと辛くて、酒のつまみとしては最高である。「大仕事」もしたことだし、まだ週のど真ん中ではあるけれどちょっと一杯だけ。

 

冷製おつまみと簡単サラダで家飲みを楽しむ

飲み友達が初めてわたしの家に来るので「何か作ろうかな」と思ったが、食べに来るというより彼女とは「飲んでつまんでおしゃべりをする」のが常なので、一度座ったら立ちたくない。来る前に作っておけるものをとりあえず選んでみた。

まずは定番の生ハムとソプレッサ・サラミ、酢漬けキュウリ、オリーブ、ハバネロペッパーのクリームチーズ詰め、そしてこれだけは自分でささっと作ったマッシュルームとにんにくのソテー。中火でスライスしたにんにくをじっくりと色が変わるまで炒めてから、ざく切りのマッシュルームを加えて塩コショウし、最後にパセリをちらしただけ。

こちらはチーズの盛り合わせ。

左がJarlsberg(ジャールスバーグ)チーズ。穴が開いているのが特徴でノルウェー産だが、こちらオーストラリアではスイスから来たと信じているひとが多い。ハードチーズの中では柔らかいほうで、マイルドな味だ。右は味の濃いヴィンテージ・チェダーチーズ。熟成が長く、ぴりりとした苦味のある独特の味わいで、チェダーチーズと言ったらわたしはコレだ。手前はブリー。カマンベールよりマイルドで食べやすいソフトチーズだ。その後ろの真ん中がペコリーノ。今回買ったのは粒コショウ入りのもので、この中では唯一の羊の乳から作ったハードチーズ。向こう側にある茶色い「物体」は洋梨のスパイシーペースト。甘いペーストで、これがまたチーズによく合う。ザクロの実はウチの前庭の木から。色が鮮やかなので、パラパラと振りかけてみた。

そして、野菜ひとつめは、カリフラワーとアンチョビのサラダ。

固めに茹でたカリフラワーをひとくちサイズに切って、みじん切りにしたアンチョビ、オリーブオイル2、白ワインビネガー1の割合で和えて、イタリアンパセリを散らした。

野菜ふたつめは、トマトとブロッコリーのサラダ。

ブロッコリーは茹でて、チェリートマトは半分に切り、粒マスタードとメープルシロップを半々ずつ、そしてマヨネーズを多めに足して和えた。蜂蜜がなかったのでメープルシロップにしてみたが、こちらのほうがさっぱりとした味付けになった。

わたしの分量は「舌で舐めて足す」といういいかげんなものだが、自分で美味しいと思った量がそのひとの「味」なので、これでいいんじゃないかと思っている。どちらもものすごく簡単にできるサラダだが、何もないときでもこんなふうにささっとできるので、いくつか持っていると便利だ。

本当はそのあとに先月作った「ホロホロになるまで焼いた豚肉とトマトソース」というのを解凍してパスタを出すつもりだったが、すでにお腹がいっぱいになってしまった。ワインもふたりで2本以上飲んだしね。

まあ、臨機応変ということでその日はお開きになった。

ガレージが開かないよ…

金曜日の晩、帰宅して自動のガレージドアを開けようと車中のリモコンを押した。ガ~ガタン。地上から20センチぐらいでいきなり止まり、そのあとは開けても閉めてもその20センチ以上に行かない。

すぐにガレージショップに電話をしたのが5時10分。もちろん留守電で「土曜日は午前中だけ開いてるよ」とのこと。まさかその日のうちにやってくれるわけはないだろうなあと思ったら、案の定土曜日の8時ぴったりに電話をしたわたしに「いや、今日開いているのは店だけで、ガレージ修理のほうは月曜日から金曜日まで」と言う。それでも「せめて修理担当のひとに話させてくれえ」と食い下がったら10分ぐらいしてその修理のひとから電話があった。
一応どんな状態かを訊くのでガレージまで行ってその説明をしたら、引っかかっているだけではなくどこか故障しているかもしれないとのこと。その間中、赤ちゃんの泣き声がしていて「すみません、子守り中なんで」と言う。ははあ、土曜日は子供とお留守番で、オカアチャンは買い物に行ってるんだろう。
とにかく、月曜日の朝一番に店のほうから電話してその日のうちに修理できるから、というのでやっとこちらも納得して電話を切った。

月曜日はちょうど授業のない日だったのでラッキーだった。
午後になってやってきた修理の男性は、土曜日の電話の声の主だった…がものすごく若い。去年高校を卒業しました、という風情だ。ひょろりと細くてスベスベのほっぺたなんかバラ色である。だが、待てよ、昨日は子供の泣き声までしていたのだった。

ガレージドアは「手動でも開かない」と言っておいたが、彼が開いている部分に手をかけてぐいと引き上げたら、するすると持ち上がって完全に開いてしまった。つまり、わたしの力がなかったわけで、引っかかってはいなかった。

そして、すぐに「ああ、コレだ」と言ったのはちょうどドアの真上の部分。ドアをぐるぐると引き上げる鉄製のスプリングのひとつが真っ二つになっている。

「ひとつだけでも取り替えられるけど、年数を考えるともうひとつのほうも遅かれ早かれダメになるから、両方共取り替えたほうがいいかもしれませんねえ」

というわけで、結局両方共取り替えてもらうことに。
仕事は取り替えるだけなので早い。1時間もかからずにまたドアが開くようになった。

このスプリングには一度引き上げるごとに150キロもの負担がかかるので、古くなればこんなふうに真っ二つになることが多いそうだ。
手前が古いほうの真っ二つスプリング。もうひとつのは、まだ壊れていないけれど一応取り替えてもらったスプリング。どちらも新品と比べるとかなりくたびれている。

費用は日本円にして約4万円。安いのか高いのかわからないが、それにしても今回月曜日の休みの日にやってもらえてラッキーだったし、何より車が中に入っていなかったのは不幸中の幸いだ。「手動で開けられるようになっている」とはいえ、わたしの背丈と力ではとても持ち上げられないからだ。買い物にも行けないところだった。

車だけではなく今度はガレージそのものか…とため息が出たが、そりゃ10年以上同じ家に住んでいたらあちこちガタが来るものである。