ソンクランの間はウチごはん、鶏もも肉のマヨポン焼き

バンコクは今ソンクランの真っ只中、外に歩いて出たら必ず水鉄砲を持った近所の子供たちに水をぶっかけられるので、車以外では外出さえできない。
昔はバンコクの中心街では「水掛け禁止」などという警察のお達しが出たが、それも何だか立ち消えになってしまった。それほど、このタイ正月のお祭りは1年に1度の「ズブ濡れ大騒ぎ」の庶民の楽しみだ。

ただし、外国人バックパッカーの多い道沿いでは白人の女の子たちが水を掛け合って、ただでさえTシャツ一枚なのにスケスケのブラジャー丸見えとなることがある。まあ、それを楽しみにやってくる男性たち(タイ人含む)もいるわけで、とうとう「スケスケ禁止令」が出てしまい、スケスケのガイジンがしょっぴかれるという騒ぎまで起きたのは数年前。

チェンマイに住んでいたころには、そりゃわたしだって軽トラの荷台に積んだドラム缶から水をじゃんじゃんと通行人に掛けながら市内を走り回り、おかげでその後1週間風邪で寝込んだことがある。いや、楽しかったけれどもうやりたくない。

そんなわけで、今日はささっと回りを警戒しながらスーパーに行き、買ってきた鶏もも肉でマヨポン焼きの晩ゴハンにした。

まず、鶏もも肉はフォークでブスブスと適当に穴を開けてからビニール袋に入れ、そこに酒、みりん、醤油、生姜のすりおろしを少々多めのマヨネーズと撹拌しながら混ぜたソースを入れる。ぐにゅぐにゅとまんべんなくソースをからめたら、あとは冷蔵庫で1時間ぐらい眠ってもらう。
オーブンは220度、強めの火でグリルして20分ぐらいか。オーブンというものは家とブランドによって適正時間が違うので、フォークを刺して澄んだ肉汁が出たら出来上がりだ。

付け合せはキャベツの千切りと茹でブロッコリにトマト。味噌汁も作ろうかなと思ったが、お腹がすきすぎて断念した。こういうところは臨機応変で。食べるときに刻みネギを散らし、ポン酢をかけて食べる。

さっぱりしているが、焼くときにマヨネーズソースでマリネしているせいで、肉は驚くほど柔らかくコクもある。量が少なかったらフライパンだが、めんどくさがり屋のわたしは冷凍する分も焼きたいのでいつものようにオーブンを使った。

日曜日のランチは自宅のサンドイッチで

わたしは食パンで具を挟んだサンドイッチも好きだが、ヨーロッパ風にバゲットを使ったサンドイッチもよく作る。

こんなものは料理でもなんでもないが、学校に持って行くランチ用は必ず切り目を入れたパンをラップで包んで置き、ハムやキュウリやレタスなどの具は別にタッパーに入れて持って行き、昼休みには「箸を使って」パンに具を次々に挟んでラップで包み直し、かぶりつく。コレを学校でやると必ず不思議そうに見つめる同僚がいるので、「いや、アジア系は洗練されているんで、食事中に(フォークで)突き刺したり(ナイフで)切り刻んだりしないのよね、うん」とすまして言ってやることにしている。

さて、どこかの記事で読んだが、このバゲットを使った「フランス発」サンドイッチ屋が東京にできたとか。お腹もすいたことで、このバゲットを使ったサンドイッチにしよう。

パンはもちろん近所のLa Belleで朝買ってきた焼き立てのバゲット。これを3分の1ほど切ってから、無塩バターを薄く塗り、まずサラダ用のロケットなどのミックスグリーンをひとつかみ詰め込む。そして、モッツァレラチーズは、イタリア食品店で買っておいたコレ。

一昨日一緒に買った生ハムも、丁寧にスライスしてもらったものがまだ残っている。これをどちらも挟んで出来上がり。

柔らかい食パンのサンドイッチもよく作るが、こんな焼き立ての「外側パリパリ、内側フワフワ」の噛みごたえがあるバゲットのサンドイッチはパン自体の風味もよくてとても美味しい。

ただ挟むだけだが、素材がよければ気分もウキウキするようなランチになるのだ。

 

ヴィクトリアパークのSilk Road Uyghur Cuisine

近所にウイグル料理の店ができた。
シルクロードという名前からしてエキゾチックだが、たぶん中央アジアの料理なのだろうなと思いながら入ってみた。

比較的早い時間だったので、わたしたちの他には2組しかいない。さてどんな料理だろうとメニューを開いたら、すぐにピーナッツと甘いポップコーンの小皿に水のボトルが出てきた。ワインかビールでも飲みたくなるところだが、ウイグル自体がイスラム教徒の地域なのでアルコールはおいていない。オーストラリアのほとんどのレストランでは、持参したアルコール類をコルケージ(持ち込み料)付きで飲めるが、そうした表示も全くない。
わたしたちが会計をし始めるころに入ってきた客はワインのボトルを持っていたが、どうもそんな雰囲気ではないことを察して、早々にバッグに戻してしまった。

ウイグル族はトルコ系少数民族で、新疆ウイグル自治区やカザフスタン・キルギス・ウズベキスタンなど中央アジアに居住するひとたちだ。敬虔なイスラム教徒でもあり、モンゴル族と同じく独立を目指しての衝突が中華人民共和国内で今も勃発している地域だ。

サービスをしてくれる責任者の女性はエキゾチックな風貌で、とても美しい。
飲み物は勧められたウイグル風ホームメイドのヨーグルトドリンクにしてみた。甘いのと甘くないのと両方あり、これはどちらも美味しい。ねっとりとしていてコクがある。甘くないほうは銅製のカップで供され、甘いほうは普通のグラスに入っていた。

最初に出てきたのはPermudeというラム肉と野菜を包んだ小さなパイ。ふたくちで食べられるくらいの量だ。中華料理によくある餃子のようだが、スパイスが効いていて味はかなり違う。

こちらがメインのジーケワップ(Zih Kewap)。ラム肉の串焼きだ。ウイグルのスパイスで味付けして、炭火で焼いたこの店の名物だ。鉄串は40cmほどの長いもので、隣のテーブルの男性たちは豪快にそのまま口に運んでいたが、鉄串の切っ先が唇に刺さりそうで、わたしはフォークを使って串から外してから口に運んだ。

これが予想外に「おお」と声が出るほど美味しい。スパイスの馥郁たる香りと味もさることながら、肉自体がとても柔らかくてジューシーなのだ。ラム肉の匂いが嫌いなひとでもたぶん食べられるのではないかと思う。それほどマリネもしっかりとしてあって、いくらでも食べられそうだ。

付け合せに注文したのは、ガーリックナン。作り方が違うのか、インド料理店のもちもちとしたナンに比べるとパンに近い。

同じく付け合せとして出てきたのが、ポロ(Polo)と呼ばれるウイグル風ピラフ。ニンジンが沢山入っていて色も美しい。

こちらはパディチサラダ(Padichi Salad)。細かく刻んだトマト、キュウリ、赤玉ねぎ、パプリカ、パセリがドレッシングで和えてある。さっぱりとしていて歯ざわりもよく、こってりとしたラムやニンジンピラフにとてもよく合う。

これだけ食べてしまうと、残念ながらデザートはとてもじゃないが入らない。メニューだけ見せてもらうと、ギリシャ料理やトルコ料理やインド料理にもあるバクラヴァ(Baklava)の名があった。やはりシルクロードだ。

エキゾチックで壮大なシルクロードに思いを馳せ、腹いっぱいの幸福な気分を抱えて店をあとにした。