生春巻きを作って同僚たちとのクリスマスランチへ

11月末あたりになると公私ともにいきなり増えるパーティー。
パーティーと言っても、ドリンクと軽食だけのものもあり、きちんとした「忘年会」もあり、今年で退職する教師のお別れ会などもある。

今日わたしが行ったのは学校の外国語科教師たちのクリスマスランチだ。フランス語教師の家の広い庭で行われたパーティーで、主催者は大きなハムのかたまりとバーベキューのソーセージを供し、招かれた教師たちは各々何か持ってきた。ほとんどがサラダ(ポテトサラダ、チキンサラダ、クスクスとベビーグリーンのサラダ)だったので、わたしは例年つくっている生春巻きを作ることに。

材料を切って準備するのが多少めんどくさいが、全部揃ってしまえばあとは巻くだけだ。「ええっスゴイねえ」と同僚たちは驚くが、実は「わたしが作るぐらいなので」とても簡単なのだ。
今回は途中から一緒に行く同僚が写真を撮ってくれたので、今までに例を見ない「作り方つきのレシピ公開」をすることにした。なんとまあ。

わたしのレシピは、実はベトナム人の友達からのもので多少日本語でネットに上がっているのとは違うかもしれないが、まあコチラで手に入るもので作った生春巻きということで、ご勘弁願いたい。

まずはこちらが材料。

茹でた海老を剥いて半身に切ったもの。豚肉を塩コショウでローストして薄くスライス。 ビーフン、春巻き用の円形米皮、レタス、キュウリ、ニンジン、ニラ(こちらではAsian Chive)、ミントの葉、パクチー。

全部切って準備したのがコチラ。ビーフンはここにはないが、10分茹でてから冷水で洗ってシンクで水を切っている。

ニンジンは千切り、キュウリはもう少し太く切ってある。レタスは3センチぐらいに切り、ニラは生のまま上をチョンと切って1本ずつ。ハーブはすべて葉のみにむしってある。

さて、なぜフライパンがあるかというと、これが春巻きの皮をひたすのにいい大きさだから。水を入れて布巾を広げたら準備万端整った。

まずフライパンの水にさっと皮をくぐらせる。このとき、柔らかくなるまで待たないこと。まな板に置いて材料を置いているうちに柔らかくなってくるし、あまり柔らかいと巻くときに破れるので。

ささっとくぐらせて、まんべんなく水がついたらさっと引き上げる。

お次は布巾の上に。水気を押さえたらすぐにまな板の上に載せる。

まずは野菜類(レタス、キュウリ、ニンジン)を載せ、その上にビーフンを平たく載せる。

くるくるとひと巻きする…

固く巻いたら、両側の部分をたたんで…

今度は外側に見えるように海老や豚肉を載せ、ミントとパクチーを載せてもう「半巻き」。

写真では何が何だかよくわからないが、この「半巻き」の後にニラを入れて最後までグルリと巻く。終わり。

こんな感じで巻くと、最後の海老がよく見える。
そしてコチラが途中経過。豚肉巻きも作っているのがわかる。

実は「海老キライ」というひともいるし、「ベジタリアンどころか野菜しか食べないヴィーガン」もいるので、豚肉だけと野菜だけというのも作らなければならない。

25本作ったので、あともう少し。

二段重ねで完成。全部で37本。

どうにか全員1−2本は食べられる量。くっついてしまうので間にベイキングシートを挟み、もう皿盛りの美しさはこの際無視。車でデリバリーなので、そんなことはかまっていられない。

ソースは、アジア食品店で買ったスィートチリソースとホイシンソース。どちらも甘めなので、生春巻きにはピッタリ。ベトナム人はこのホイシンソースには砕いたピーナッツを加え、砂糖も追加するがさすがにわたしはそこまでしない。

サイドテーブルには、皆で持ち寄ったサラダとキッシュ、そしてハムとソーセージが並んだ。

このあとにはもちろんデザートも並び、結局12時半から始まったクリスマスランチは4時過ぎまで楽しいおしゃべりに花が咲いた。

あっと言う間の1年だった…来週は木曜日が修了式で、6週間の夏休みが始まる。

 

ウォルフレーンの The Spaniard

パースの王立劇場の地下はキャバレーになっている。いや「キャバレー」と言っても日本語で使われる意味ではなく、席についたら横にすわってくれるホステスもいなければ、飲み物や食べ物を運んでくれるウェイターもいない。小さなテーブルと椅子が舞台を囲んでいて、食べたり飲んだりしながらショーを楽しむことができる店だ。飲み物はカウンターで購入し、自分で席まで持って行く。食べ物は乾物類(ポテトチップスやポップコーン)だけだ。

11月4日のキャバレーは、オーストラリアのミュージカル女優ジェラルディン・ターナーの独り舞台だ。

前置きが長くなったが、キャバレーの舞台は7時半に始まるので、早めの晩ゴハンを食べようということになった。
王立劇場の向かいのKing Streetでグッチやらバリーやらルイ・ヴィトンやらの大物ブランドが立ち並ぶ一角を抜け、Wolf Laneで右に曲がるとそこはすでに車の入れない路地だ。外階段の壁には「うわあ、メリー・ポピンズだ」…と思ったら、大きなバッグではなく機関銃を持っている。何だこれは。

細い路地には土曜日だからか、結婚式の新郎新婦と招待客たちがプロのカメラマンに写真を撮ってもらっている。それも3組も。つまり1組目が終わるのを2組目と3組目が待っているというわけ。
店の中からそんな幸せそうなひとたちの写真をパチリ。

さて、本題のThe Spaniard(ザ・スパニアード)だが、中はカジュアルでどちらかと言うとバーのような雰囲気。だが、メニューはスペイン料理がかなり豊富に揃っている。わたしたちが行ったのはそのあとキャバレーに行くために早めの5時半。飲んでいる客がちらほらといるだけだった。

パエリャが食べたかったが、今回は誰もそんなにお腹がすいていないので断念。軽いタパスを注文することにした。
こちらはスペインハムの盛り合わせ。どれもスライスしたばかりで美味しい。

そして、野菜のスペイン風煮込み。フランスのラタトゥイユと同じくトマト味でこってりとしている。上に乗っているのはうずらの卵の目玉焼き。

こちらは、海老のピリピリ…と、昔スイス・チューリッヒのスペイン料理店でいつも頼んでいた一品。ニンニクとチリの効いたぷりぷりの大海老を、オリーブオイルでさっと炒めてある。わたしのお気に入りタパス。

最後はタコのぶつ切りをゴートチーズの上に載せてローストしたタパス。

どれも美味しかったけれど、さすがにオリーブオイルたっぷりの料理ばかりで、あとで少々胃がもたれそうになった。

料理は季節によってメニューが変わるというので、またキャバレーを観に来たときに寄ってみようと思う。ただし、パエリャは注文してから40分かかるというので、こちらはもっとゆっくりのディナーのときに。実はバルセローナ風のイカ入り真っ黒パエリャがあるのだ。昔バルセローナで食べただけなので、これだけはぜひもう一度食べてみたい。

シェントンパークの Kiri Japanese Restaurant

パースに住み始めたときの最初のアパートは、Shenton Parkという西オーストラリア大学に近い静かな住宅街にあった。そのころまだ車を運転していなかったので(いや、免許はあったがいわゆるペーパードライバーというやつで)、大学院の真ん前までバスで5分という立地と隣にあるスーパーのせいで即決したアパートだった。寝室がふたつ、そしてリビング・ダイニング・キッチンがオープンになっていて、ものすごく古いだけに家賃はとても安かったのを覚えている。そして同じアパート内の同じ間取りが、その当時約900万円ほどで売りに出されていた。ああ、買っておけばよかったなあ。パースの物価高騰にともなって今じゃ3倍から5倍になってしまった。

わたしが引っ越したあとで、色々な店がそのアパートの周りにできて、今では予約するのも難しいイタリア料理店なども並んでいる。

そして、そのレストランがいくつも並んだ一角にひっそりとKiriがある。
入り口はふたつ。右側はカジュアルな雰囲気のテイクアウト屋さんで、そこで食べることも持ち帰ることもできる。左側の入り口をはいると、こちらは小さいながらも本格的なレストランだ。

今回は友達の紹介で皆で「シェフのおまかせコース」をお願いした。

まず出てきたのが、刺身の前菜。帆立貝の上に海老とキュウリのジュリエンヌ風、そして小さな紫蘇の葉が上にふわりと載せられている。添えられた柚子胡椒をつけて食べてみると美味しい。どこで紫蘇が手に入るんだろうねえ、とひとしきりテーブルで話題に。

次は鴨の冷製。ベビーグリーンが上に載せられていて、その下に口の中でとろけそうな柔らかい鴨に出し汁がかけられている。これにはテーブルで歓声があがった。鴨と言ったらコンフィかね、というパースでこんな繊細な鴨肉の和風だしが食べられるとは思わなかった。小鉢に注いで出し汁も最後の一滴まで美味しく飲んでしまったのは言うまでもない。

刺身盛り合わせは、新鮮で活きのいい魚ばかり。マグロの赤身、サーモン、ハマチ、タコ、そしてちょっと変わっているのが昆布に挟まれたキング・ジョージ・ホワイティング。日本語ではアメギスというキスの一種だそうだが、昆布の歯ざわりと重なってさっぱりと食べられた。

次に来たのが、天ぷら盛り合わせだ。大海老に添えられたのは何とケイルの天ぷら。お隣にはタケノコと紫蘇を白身魚で巻いたものが揚げてあった。ケイルはカリカリにローストしておつまみにすることもできるが、天ぷらにしても美味しいとは考えてもみなかった。海老はもちろんアタマとシッポもかりかりと食べられる。オーストラリア人の仲間がひとりアタマとシッポを残していたので、下げられる前に日本人の友達がさっとさらって食べてしまった。残してしまうにはもったいない。

ナスの揚げびたし。
ナスはやっぱり揚げるのが一番美味しい。油を吸ってとろりとしたところに出し汁をかけて冷たくしてある。

寿司盛り合わせは、今日楽しみにしていたコースのメインのひとつ。マグロ、スナッパー(鯛の一種)そしてウナギ。あとからイクラの軍艦巻も出てきた。 そして、ほっとするような豆腐とわかめの入った味噌汁がついている。

あとはデザートだね、と言っていたら、なんと小豆入りの抹茶ロールケーキが白薔薇に囲まれてテーブルの上へ。ロウソクが1本刺さっている。
えっ。
実は友達が店に頼んで用意してもらったわたしの誕生日(10月8日)の一月遅れのお祝いだった。うわあ…とこれには本当に感激してしまった。嬉しかった。

そして、デザートのきなこ入りのアイスクリームには、先ほどの抹茶ロールケーキが添えられていた。

パースの和食はオーストラリア料理とのフュージョンも多いが、Kiriの料理はオーストラリアの素材を活かした伝統的な和食だ。金曜日の晩は予約も難しいそうだが、早めの時間帯だったわたしたちが座ってから1時間もたたないうちに満席となった。

今回はおまかせコースだったが、次回はアラカルトで注文してみたい。学校からの帰り道でもあるので、テイクアウトでお弁当も買ってみたい。