2007年6月アーカイブ

misosalmon.jpg実家で暮らしていたころは、生鮭を使うことはほとんどなかった。キンキンに塩の効いた新巻鮭か、近所の魚屋で買う塩ひとふりの甘塩鮭。いや、「使う」なんてオコガマシイ、「食べる」だな。白状すると、実家で料理をしたことはほとんどない。

スイスにいたころは、身にしっかりとコシのついた鮭が食べたくて、ブツ切りの鮭に塩をふって新聞紙に包み、冷蔵庫で半日。これを焼いて、日本米を炊いて食べていた。鮭のクリームソース添えなどより、このほうがよっぽど美味しく思われた日々。

そしてタイに住んだら、今度は鮭が手に入らなくなった。いや、手にははいるがいきなり高価になってしまったのだ。考えてみたら、鮭は北方の魚。生ぬるい海に囲まれたタイじゃあ、輸入の高級品だ。鮭など食べなくても、かなり美味しい魚がたくさんあったから不自由は感じなかったけれど。

ところが、オーストラリアはタスマニア産鮭でかなり有名なのに、西豪州のパースに来ると鮭は高い。ほとんど「輸入品」と同じ扱いだ。いや、輸入品の魚のほうが東南アジアからの品だから、格段に安い。それにもかかわらず、わたしは鮭を食べる。だって、好きなんだもん、という単純な理由から。

今晩はそれで味噌漬けを作ろうかと思ったのだが、おなかがすいているときに、そんなじっくり漬け込むなんて悠長なことはやっていられない。じゃあ、「たれ」だ。焼いてから、かけてしまおう。

今回のたれは、味噌に米酢、そこにミリン、砂糖、醤油をたらし、ちょいと粒マスタードなんか入れてみた。それを酒でのばしながら、照りが出るまで弱火でそっと温める。たれをほんの少し塗った鮭は、強火のオーブンで10分。その間に、冷蔵庫にある中国野菜と絹さやを電子レンジで3分間チーン。
ご飯を作るまでもなく、冷凍庫にあった精製していない麦飯を解凍。玄米ならぬ、玄麦だね。ぷりぷりと歯ごたえがあって、わたしは結構好きなのだ。
たれをとろりとかけて、出来上がり。全部で15分くらいだから、空腹のためバッタリと倒れる暇もなく口に入れることができる。

katienoonan.gifオーストラリアのポップスというと、かなりローカルなので知らないひとも多いのではないだろうか。わたしも実はほとんど聞いたことがなかったのだが、通勤の車の中でつけっぱなしにしているFMラジオのおかげで、このごろではポツポツと耳に感じのよい曲が増えてきた。

たとえば、ジョージ (Goerge)というバンドでヴォーカルを担当しているケイティー・ヌーナン (Katie Noonan)。わたしが何年か前にオーストラリアで初めて買ったCDは、このバンドの「Polyserena」だった。オルタナティブな曲ばかりでどちらかというと地味なのだが、ヴォーカルの心に直接響く歌声はすばらしい。ケイティー・ヌーナンの声がなければ、このバンドがヒットチャートをのぼりつめることはできなかったと言っても過言ではない。
だが、このところ活動が華々しくないので、ケイティー・ヌーナンの話が出ることはあまりなかった。

ところが、またラジオから彼女の歌声が流れ出したのは、数週間前からだ。けだるい調子を含ませてはいるが軽快なリズムのジャズだ。はじめは、おやノラ・ジョーンズかな、と思ったが、それにしては歌がうますぎる。DJの話を気をつけて聞いていたら、それがケイティー・ヌーナンの新しいシングルだとわかった。
アルバムが出るまでにまだ一ヶ月もあるというのに、もうそろそろヒットチャートを上り始めているらしい。iTUNEのオンラインショップで調べてみたら、このシングルもプロモーションビデオが売られているだけで、曲だけの購入はまだできない。

アルバムは買うことに決めているが、とりあえずはYouTubeでビデオクリップを流している。

彼女がローカルなテレビ局の番組に出たときのライブも見つけた。わたしは、このライブのアコースティックギターだけをバックにしたアレンジのほうが、好きだ。こちらのほうが、彼女がどれほど美しく豊かにリリックを表現できるかが実感できる。

オーストラリアにもこんな味のあるアーティストがいるんだよ、実は。

spicedlamb.jpgダイエットで絶食しているわけではないので、一応毎日なにかしら作ってはいるがアップするヒマがない。ちょうど学校のほうがレポートの季節に当たってしまって、とんでもなく忙しいのだ。
いやいや、それでもシドニーから「暴飲暴食の友」(HP「マイクのヴィンヤード」オーナー)が来ると聞けば、万難を排して美味しいものを一緒に食べに行ったりもする。先週の金曜日は、某レストラン主催の「マスターディナー」。フルコースのそれぞれの皿にマッチしたワインがついていて、久しぶりに堪能した。いや食事とワインだけじゃなく、このお方と一緒のディナーはウンチクと解説と批評と賞賛で大変楽しいのだ。おまけに、フルコースのあとでまたワイン一本付き合ってくれるのはこのひとぐらいだし。

今晩は、とりあえずひと段落ついた赤ペン入れの間に、ラムを解凍。これをスマック、チリ、クーミンでスパイシーにグリルしたら、アルミでくるんで五分休ませる。その間に厚手の鍋にシナモン、ターメリック、クーミンを入れ、ちょいとあぶってやる。
長いことしまいこんでいたスパイス類は、使うまえに少し空炒りしてやるとまた香りが高くなるのだ。お試しを。
そこに水とオリーブオイルを加えてがんがんと煮立たせ、同量のクスクスを入れて蓋をし、五分。出来上がったら、チェリートマトとイタリアンパセリを混ぜ合わせ、塩コショウする。

ラム肉を一口大に切って上に乗せれば、気分はなんだかモロッコ風。